アンジェラ・マオ3連発

賭博場で八百長されてもバカ勝ちしたあと、チンピラ(しかもそのうちのひとりはサモハンだったりする)に囲まれて「金は賭けたけど、命まで賭けた覚えはないよ」とクールに言い放つアンジェラ・マオになりたくない人など、この世にいるのでしょうか。

「レディ・クンフー」そして栄えある「女ドラゴン」という異名を持つ茅瑛(アンジェラ・マオ)は実は香港の人ではありません。台湾生まれの彼女は幼少の頃より戯劇学院に所属し京劇、歌謡、武術を習得しました。卒業後、立ちあげたばかりのゴールデンハーベストのオーディションを受け19歳で単身香港へ。そこで数々の功夫映画に出演してスターになったお人です。
まずは彼女の初期の作品を3本観たのですが(3本ともに監督は黄楓/ファン・フェン。武術指導は朱元龍と名乗っていた頃のサモ・ハン)。60年70年代の功夫映画が好きだという人なら必見の作品でございました。

とにかくアンジェラ・マオが痺れるほどカッコいい。
そのうえ女性が主演のアクション映画ですが恋愛要素など全くなし、コスプレ一切なし、あるのは復讐と本人の武術スキルだけ、という清々しいまでの見事なコンセプトに心から感嘆せずにいられません。これを作ったレイモンド・チョウ、すごいよ!

「アンジェラ・マオ 旋風レディ!鉄掌拳」(72年)

上述のシチュエーションはまさにこの映画でのアンジェラさん登場シーンです。
いやいやいや、このセリフで瞬時にハートをワシ掴みにされてしまいました。質素な中華服(チャイナドレスにあらずよ)に身を包み、眼光鋭くサモハンはじめ大勢の男どもをガンガンなぎ倒すアンジェラ・マオ。ひ~かっこいい。

憎き姉の仇と彼女が追う相手はもうひとりの主演である張翼(チャン・イー)。これが根っからのワルというわけでもなく、彼もまた街のヤクザである日本人の男(演じるは白鷹/パイ・イン)にリベンジするべく潜伏中。
こういった設定だと途中で男女に心の交流が生まれちょっといい感じになって・・・と無理やり展開しそうなところ、この映画の何が素晴らしいって、一切の恋愛要素がチラリともないのが素敵。徹頭徹尾、ニコリともしない彼女は姉の仇を狙い続ける。いいよいいよ~。

「たまたま」彼女が主演だっただけで、この役は別の男性功夫スターに変えてもまったくいけてしまう、というほどのキャラクター。いや、男同士の方がかえってぬるいブロマンス風味になったかもしれません。最後の決断もむしろアンジェラさんは仇、というよか、その仇を愛する女性を尊重したんですからねっ。く~なんというクールな姐さん気質!

彼女がアクションをすると無双ぶりが気持ちいい。何人いようが、誰が相手だろうがどんな武器を持っていようが決してチンピラにやられたりしないその姿、マジ惚れました。

この映画、難を言えば、もうひとりの主役チャン・イーにかなり比重が寄っていて最終的に修行してパイ・インとラストバトルを戦うということかな。正直、彼のことなんかどうでもいいから(ごめんなさい)、アンジェラさんがパイ・インと戦うところが観たかったし、ぶっちゃけ男どものアクションシーンの方がスピードやリズムが悪かったような気がしないでもない。
彼女の最強ぶりがとにかく良かっただけに、ええい、もっとアンジェラさんを見せんかーい!と思わず心の中で叫んでしまいました。

そんなフラストレーションを解消してくれたのが彼女の代表作のひとつ、「アンジェラ・マオ 女活殺拳」(73年、原題:合気道)。

合気道と言っても日本のものとは違う、韓国の合気道(ハプキドー)がテーマ。
実際この撮影のためにアンジェラさんをはじめ共演の弟弟子役サモハンと兄弟子役黄家達(カーター・ワン)の3人は映画でも師父役で登場した韓国合気道の師範、チ・ハンジェに数カ月にわたり師事したといいます。(冒頭に出てくる、このチ・ハンジェの表演がまたお見事)そして彼女はこの撮影の後もずっと稽古を続け最終的には3段の資格も取ったのだとか。
出演作についてのインタビューでも「合気道を習う前か後か」という言いまわしをすることから、アンジェラにとってこの武術がアクションに関して大きな転機になったことは間違いなさそうです。
ここでの彼女の動作は、観ていて本当にカッコいい。動作指導はサモハン。今作では完璧彼女が領衛主演。そうこなくっちゃ。
日本道場に単身殴り込みをかけ(しかも手には看板!)何人もの道着を着た男たち相手に立ちまわるその姿は、まるでブルース・リーのごとし。


サモハン、マジで面白がって彼女に李小龍をやらせたんじゃ、と思うほどの痺れる設計。



時代設定上相変わらず日本人が敵ですが、香港名物ハカマの前後ろ逆履きといい、だらしない着物の着方といい、変な丁髷結った男といい、ここまでデタラメだと「これってどこの惑星の人達だ?」という気がしてきて怒る気にもなりゃしません。
とにかく女ドラゴンという名称にふさわしいキャラと動きに大感激。そしてここでも彼女には甘ったるい要素などなし。ひたすら血の気の多い弟と肝心なところでやられてしまう兄弟子に師父の教えを守るように諭し、そして最後の最後にその怒りを爆発させるそのお姿。うお~、姐さんどこまでも着いて行きます!

「旋風レディ!鉄掌拳」では手を合わせることのなかったパイ・インともここでやっとバトルです。髪に仕込んだアメリカン・クラッカー(ふるっ)みたいな武器もイカしてる。韓国合気道の特徴なのでしょうか、腕を折ったり首を締めあげたり関節技を繰り出し総合格闘技の様相で、これまた痛快。

またラストでは、あの名手(名足?)、黄仁植(ウォン・インシク)が韓国の兄弟子役として助っ人で登場。ウォン・インシクさんについてはここでは詳しく説明しませんが、ちょっと検索すればみんなの大好きなあの映画、あの名作にバンバン出て名勝負を繰り広げておりますですよ。

彼の悪役でない姿は初めて観ました。かかかかかっこいい!最後の決戦はこの兄妹弟子ふたりですが、ラストバトルはきっちりアンジェラさんが締めてくれました。いいよ~そうでなくっちゃ。

またこのDVDでは特典としてアンジェラ・マオさんのインタビューをはじめ、宇田川幸洋さんと知野二郎さん(自分もブログ超級龍熱を拝見しております)おふたりによるコメンタリーがついていて、これまたすごく勉強になりました。ものすごい濃い特典の数々に関係者の皆さんには感謝感謝。

そして3本目は同年に制作された「テコンドーが炸裂する時」(73)

ここでは舞台自体が韓国。今度はアメリカ・テコンドーの父と呼ばれブルース・リーとも交流のあったジューン・リーを師父役に迎えての抗日闘争まっただ中の話。
相変わらず「あんた、どこの人?」という出で立ちの日本人役。ただ一人だけ、普通に着物を着てハカマをつけてる人がいる、と思ったら風間建さんでした。おもしろかったのは風間さんがいるシーンだけほかの役者のハカマが前後ろ逆じゃなかった(笑)。ひょっとしたら風間さんがご指導なさったのでしょうか。

さて「女活殺拳」という映画で彼女にすべての力が注がれたことを考えると、今作は個性豊かな出演者もあいまって、役割分担がちょっと曖昧になってしまったのが少々残念でしょうか。
それでも敵の日本刀を奪って闘う彼女のファイトシーンや囚われた師父を助けに道場に現れたあの見事なキックなど見ごたえは充分。
ここでアンジェラさんが胸元にある三つ編みの髪をピシッと後ろにやる仕草がまたホレボレするほど素敵です。今までリー・リンチェイやドニー・イェンの辮髪でキャーキャー言った気がしますが、彼女もとっても精悍。(辮髪じゃなくても)三つ編みピシッは中華カリスマファイターの見せ場ですね!

さて敵が日本人というのは悪の軍団ショッカーみたいなものなので(そのくらいマンガ的)いちいち気にしちゃいられませんが、味方であるはずの主人公寄りの登場人物があまりに思慮のない軽忽な人間だとちょっとしんどい。
死も厭わない覚悟で敵地に乗りこみ捉えられたジューン・リーさんが弟子役のカーター・ワンとアニー・ウィントンに心底呆れたような顔をしていたのがとてもお気の毒・・・。この2人が真面目なだけにタチの悪い間抜けなキャラでちょっとイラっとしてしまい、「アンジェラ姐さんの足を引っ張るんじゃないよ、お前ら!」と途中彼女に代わって怒鳴りつけたい気分にもなってしまいました(笑)。

そんななか救いはラスボスにウォン・インシクを配したところ。ちょうどイライラが頂点に達した頃にラストバトルが始まったので助かりました。彼が出てくるだけで急にアクションが別次元になるからおもしろい。そう思うとやはり稀有な存在、彼の蹴りを見るだけで満足感がぐっと増す、大好きです。

この3本でどれかひとつをお勧めするとしたら間違いなく「女活殺拳」ということになりますが、実はこの3本とも敵の脇役に若き日のすごいメンバーが出ていて、例えば成龍はもちろん、梁小龍(ブルース・リャン)なんてはっきりそれと分るワンショットも多く、出てくるだけで空気をがらりと変えてしまいます。
特に「活殺拳」では大変珍しいサモ・ハンVSブルース・リャンという夢のような対戦も拝めるんですからたまらない。どんなチンピラ役でもリャンはやはりリャン。自在な足のキッカーぶりに少ない場面ながら凄まじい潜在能力が垣間見え、そりゃスターになるわね、と将来を予感させるいいファイト。

他にも林正英(ラム・チェンイン)元奎(ユン・ケイ)元彪(ユン・ピョウ)唐偉成(ウィルソン・トン)、自分は見つけられなかったけれどツ黴€元華(ユン・ワー)蜷ウ明才(ウー・ミンサイ)程小東(チン・シウトン)もいるそうで、そのほかにもまだまだたくさんの「これぞ」という方々が出ていそうです。
そういう意味では、話や主演そっちのけで後ろにちらりと映る彼らを捜すという見方もできる楽しい作品なのかもしれません。

でもここだけの話・・・
アンジェラ・マオを初めて認識したのは胡金銓(キン・フー)監督の「迎春閣之風波」だったりするんですよね。ああ、正直に告白します、その時は徐楓(シュー・フォン)ばっかり観てました。だってドストライクなんだもの、徐楓。(燃えよドラゴンのほうがずっと前に見てるけど、こちらは当時全然覚えがなかったです。うんとあとから改めて観てあの妹が実は、と知ったほど)
パイ・インさんの方も初めて観たのはキン・フー監督の「侠女」。悪役としてもこうして活躍した方のようですが、ひょっとしたら悪役の方が多かったのでしょうか。

 

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フレンズ・オン・アイス 2012

毎日お暑うございます。
こんな日に涼しいスケートリンクで観るショーは格別・・・って同じことを1か月ほど前に書いた気がするけれど、ま、気にしない!
と、いうわけで行って参りました。新横スケートリンクで行われたフレンズ・オン・アイス2012年。

毎年素敵なこの荒川静香さんのショー。実は現地で観るのは初めてでしたが、素晴らしく楽しかったです。行くことが出来て本当に幸せ。
毎回、本田武史さんのことばかりで恐縮ですが、このショーでもネオ・トスカを観ることができました。しかもこの間とは違い衣装が現役プログラム当時のもの!うおー、どんだけ泣かすんすか。
そういえば現役最後のトスカの振り付けはニコライ・モロゾフ。だから今見ると衣装が非常にモロゾフちっくです。ケビン・バン・デル・ペレンがハムナプトラでまったく同じ衣装を着ていたんだっけ、と唐突に思い出して帰宅してつい確認してしまいましたよ(笑)。自分は完コピのつもりでいたのですが、クロスの飾りと腕のヒラヒラ、背中の開きが同じ、完コピというかインスパイア的な?想像したほど激似ではありませんでした。人間の記憶っていい加減。

さて今回、またまた感激したのが佐藤有香さん。
彼女は選曲のセンスがずば抜けていい。現役では小塚崇彦選手やジェレミー・アボット選手などの選曲にその才能がうかがえますが、ご自身のナンバーもとっても素敵。なんだか、もうすんごくYuka印でした。

古い話になって申し訳ありませんが、自分にとって、佐藤有香さんの一番印象に残る姿は94年の世界選手権優勝(これもかなりコーフンしたけど)以上に、引退後数年経ってからの彼女の演技。恐らくスターズ・オン・アイスのTV中継だったのでしょうね、その公演で滑る有香さんはまるで別人。
佐藤信夫、久美子夫妻というご両親が有名なコーチ+コンパルソリー時代からの選手だけあって昔からスケーティングの上手なお人ではありました。が、プロ転向後は見違えるほど観客に伝えるハートと力が備わっていて、それを観た時はイスからひっくり返るかと思うくらい、そりゃあビックリいたしました。
正直、引退後これほどまでに素晴らしい方向に激変した選手の代表は有香さんと荒川さんのふたりかもしれません。

なんだかんだ結構生で観ている有香さんですが、もうね、リンクに登場すると足元から目が離せない。なんという糸を引くようなすべらかで音もない華麗なエッジさばき。彼女の滑りは非常に特徴があって、こればかりは他の上手いスケーターともまた違う味わいがある。足元からすーっと全身に行き渡る気のようなものを感じて本当に大好きです。

ところでこのフレンズ・オン・アイス、目玉はなんといっても選手同士のコラボレーション。
まずは荒川さんと安藤美姫選手のふたりが奏でるMusic of the Night、衣装も合わせてきて、うわーきれいきれいきれい。
そして驚いたのが、安藤選手のブラックスワン、高橋大輔選手のヒップホップスワン、荒川さんのサーバースワン、のトリプル・スワンメドレー。ぎょえ~ええもん見たわ~、これはまさにフレンズ・オン・アイスでしかお目にかかれまい。
と、感激していたら、もひとつ凄いプレゼントが。
なんと、鈴木明子選手と本田武史さんのリ、リ、リバーダンスじゃあありませんか!イントロが流れたとたん、もう平常心でなんかいられません。本田さんのサーキュラーステップでは思わず心臓が止まるかと。(サーキュラーやりましたよね?あまりの興奮に幻覚を見たわけじゃないですよね?え、幻覚?)と、畳み掛けるように鈴木選手のアンダルシア、うわーこれも名プログラムですよね。
ラストはふたり並んで、え、くるの?くるの?ひょっとしてやっちゃうの?やってくれちゃうの?
わわわわ、モロゾフのリバダンステップだーーーーーー。

もうね大満足です。高橋選手のスワンレイクをもう一度観る機会があるなんて思ってもみなかったし、まして本田さんのリバダン・ストレートラインステップを生で、しかも鈴木明子ちゃんとのコラボで観ることがよもや自分の人生に訪れるとは。
ええと、誰に感謝すればいいのでしょうか。やはり荒川静香さんでしょうか、ありがとうございます荒川さん、心から御礼申し上げます。

ほかにも
パン・トン組のロミジュリ(ニーノ・ロータ)にはベタすぎてこちらがニヤけてしまいました。個性は違うし滑りも違いますが、ある意味G&Gに匹敵する「おふたりのLOVEな空間を僭越ながら拝見させて頂きますですよ」感はハンパない。まだ滑り始めという印象でしたが、滑りこんだらこれからもっと「ふたりだけの世界」が滲み出るんでしょうね、ハイハイ楽しみにしておりますよ(笑)。

そしてお久しぶりに会えたよ、イリーナ・スルツカヤ!かかかかかわいいいいい。なぜか彼女の時だけは「もっと間近で見たい」と思っちゃったりして。昨年もTVでしか観られなかったから、なんとなくあのキュートな表情がついてるイメージだったんですね。でもお元気そうで嬉しい。

同じロシアからはイリア・クーリック、さすが長野のゴールドメダリスト王子様。に、しても側転ちっくなバタフライたっか!めちゃくちゃ会場が沸きました。「今度はラプソディ・イン・ブルーをエバン・ライサチェクと滑ってもいーんじゃない?」とか、つい妄想してしまいましたよ。

と、ともに、ふと思ったこと。
誰か、エルビス・ストイコを日本に呼んでくれませんでしょうか。引退してからの彼の滑りをほとんど見たことがない気がする。もう、滑ってないのかなぁ、カラテに完全シフトしてしまったのでしょうか?あの男気あふれる姿、すんごく見たいよ・・・。

最後になりましたが、あらためて佐藤信夫先生殿堂入りおめでとうございました。考えたらすごい数の生徒さんを指導してこられたのですね。これからもお元気で御活躍されることを、いちスケートファンとして心から願っております。

 

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第13回世界バレエフェスティバル Bプロ

世界バレエフェスティバルのBプロに行ったけど、なんとなくバタバタして書きそびれているうちに、随分遅くなってしまいました。

Aプロにくらべると、プログラムの妙か、女性ダンサーのいいところが沢山観られたような気がします。

「ライモンダ」のタマラ・ロホ。「海賊」のナターリャ・オシポア、「ル・パルク」のディアナ・ヴィシニョーワ、「ドン・キホーテ」のヤーナ・サレンコ、などなど書ききれないほどの女性ダンサーの派手な超絶テクにポカンと開いた口がふさがらない。心の中で「すごいすごいすごいすごいすごいすごい」と連呼しっぱなしでしたわ。
特にロホ様、あなたのお祭りバージョン、グラン・フェッテはどういう仕様ですか、なんかネジでも回しましたか、一糸乱れぬその回転、完璧。もうね拝みたい気分でしたよ。いやっほう!!!!!

そしてAプロ(Aではジョン・クランコの振り付け)でもあった「ロミオとジュリエット」の第1幕パ・ド・ドゥ。Bプロはマクミラン版をアリーナ・コジョカルとヨハン・コボーのロイヤルバレエのふたりで。よかったわ~、Aプロもとっても素敵だったけど、マクミラン版はなんやええね。ロミジュリ大好きだ。

マリア・アイシュヴァルトとマニュエル・ルグリは「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ。よっ十八番。
またアクションのことになって恐縮ですが、この2人を観ていて「バレエもアクションと同じで技術と同時に演技力だよなぁ」とつくづく思いました。どっちかが欠けている人は、この舞台には立てないよねぇ、と。素晴らしかったです。

「海賊」ではナターリャ・オシポアとイワン・ワシーリエフの元気いっぱいな2人が会場をおおいに沸かせておりました。
このワシーリエフ、終わった後は友人たちの一番人気に(笑)。ですよね~若い、荒削り、ジャンプ高い、ワイルド、イ・ケ・メ・ン、お尻の形がカワイイ、とくれば、ねぇ。Aプロの時に「誰が好き?」と聞かれて「ワシーリエフ」と言った時は、みんなあんなに反応薄かったくせに(こっそり)。

後半にむけてダンサーの配置かな?盛り上がりがすごくあってBプロ最高。シムキンのトリはちょっとびっくりしましたけど(笑)。でも人気あるんですね~、あらためて感心しちゃった。
心から笑顔になっちゃうくらい、美しくて素晴らしい時間でした、ダンサーの皆さんほんとありがとう。

第13回世界バレエフェスティバル Aプロ

おまけ:
観たいなぁと思っているドキュメンタリー映画「ファースト・ポジション/夢に向かって踊れ!」
これは、ニューヨークで行われる世界最大のバレエコンクール、ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)の舞台裏、そのコンクールに世界中から参加し最終審査に残った6人の子供達を2年の歳月をかけて撮影編集したバレエドキュメンタリー。

この映画が、2012年12月に渋谷Bunkamuraのル・シネマ、大阪の梅田ガーデンシネマ、名古屋の名演小劇場で公開されるのだとか。(他全国順次公開)
バレエに興味のある人間としては、すんごく観たい1本です。

ファースト・ポジション/夢に向かって踊れ!日本公式サイト
FIRST POSITION英文サイト
FIRST POSITION – Official Trailer

 

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盗聴犯 死のインサイダー取引(09)/狙われたブローカー(11)

ギリギリになって六本木シネマートでやっと観ることができました。
監督・脚本、荘文強(フェリックス・チョン)と麥兆輝(アラン・マック)の盗聴犯1,2。
プロデューサー爾冬陞(イー・トンシン)、出演、劉青雲(ラウ・チンワン)古天樂(ルイス・クー)呉彦祖(ダニエル・ウー)いやっほう、両方ともおもしろかったああああ。

まずは、2009年の「死のインサイダー取引」。

タイトルバックは裏路地にうごめくネズミの長々としたショット。あまりご丁寧にネズミを撮るので「こいつらは香港の動物プロダクションのネズミだろうか」と考える時間の余裕があったほど。

その後主役3人が真夜中のオフィスに忍び込む導入部分も、掴みとしてはかなりスリリングで優秀。監督2人はここでもまたネズミばりに脱出劇をねちっこく、これでもかと時間をかけて描きます。

あまりのその緊張感に、これはこの調子で映画が続くのかと思いきや、そこは香港映画。
登場人物のそれぞれの事情をざっと紹介すると、どんどんハイスピードでものがたりは展開してゆくんですね。

この盗聴器の性能や仕組みって多分フィクションじゃないんだよね?現実なんだよね?ね?と背筋を寒くしながらも、主人公たちが抱える弱みや気の迷いからハマりこむ、まさに「無間地獄」、なんて愚かで哀しい男たち(涙)。
観ながら香港映画って、やっぱ役者ありきだよなぁとしみじみ思ってしまいましたよ。

ラウチンは親友の嫁さんと不倫しながら、一方でその親友の愚痴を聞く男。警官としての正義を説くもいつしか犯罪に加担してしまってからの振り切れ方などかなり力技な役だったと思います。が、ラウチンの魅力がすべてをカバーしました。あの唐突なプロポーズのシーンで膝まづいて涙浮かべても許せる男は世界中に、ラウ・チンワンただひとりだけ。ブラボー。

ルイス・クーは本当になんとなく人生に流される役がとっても似合う。自分が一番好きなルイスはジョニー・トー監督の「柔道龍虎房」なのですが、この作品もそんな彼のチャームが溢れてました。
よき夫、よき父、よき友人。なのに流れてしまった先が破滅とは。
「オレに何かあったら誰が心配してくれるんだ」と脱ぎかけたズボンのまま、つぶやく姿は真骨頂。

ダニエル・ウーもまた彼らしい役どころ。あんなに美しいのに、すんなりとしたイケメン役なんかでは物足りない。やっぱ薄幸というか運命にしてやられるキャラが一番光るのかもしれません。そんな彼を愛する監督やプロデューサーはほんの少し目を離した隙にもすぐ彼をいじめようとする気がするんですが。またそれが似合っちゃうんだから仕方ないか!

そして彼らとともに印象的に残ったのが90年代のD&Bフイルムでその姿をよく見たツ黴€王敏德(マイケル・ウォン)。

日本だとミシェル・ヨー(当時はミッシェル・キング)と真田広之さんの「皇家戦士」や、シンシア・カーンとドニー・イェンの「クライム・キーパー」アンソニー・ウォンと共演した「BEAST COPS 野獣刑警」なんかが有名でしょうか。
あのいかにもハーフな顔の濃い彼が、巨悪である一大企業の会長というキャラクター。昔よりうんと恰幅が良くなって英語と相変わらずあまりうまくない広東語を喋るこの男の存在感たるや。久しぶりに観た気がするけど似合ってるいい役でうれしかったですよ。
特に、パーティの席上でジョークを交えながらする挨拶のセリフは、その直前のバスルームでのリハーサル風景といい彼の二面性をよく表し、その後の伏線にもなっていて、さすが。うまい、と唸りました。

愚かで哀しい男たちにハッピーエンドなど訪れるわけもなく最後は想像通りの結末。
その人生は煙草の煙のように香港の空にたゆたいながらやがて消えてゆくわけです、屋上の記憶だけを残して。最後のラウチンの涙が切ない。

 

そしてその第2弾として2011年に制作されたのが、「盗聴犯/狙われたブローカー」。

続編といっても役柄ストーリーは全く別もの。
ここで盗聴するのは退役軍人のダニエル・ウー。ラウチンは盗聴されちゃう側のやり手ブローカーでルイスはダニエルを追う刑事。

冒頭のフェラーリの無謀運転やマウンテンバイクとのカーチェイスは興奮したわ!
この飛車特技、さてブルース・ロウかそれとも呉海堂かと一瞬考えたのですが、プロデュサーはイー・トンシン。そりゃ間違いなく呉海堂(ン・ホイトン)だな、と思ったら想像通り銭家班でした。ビンゴ。
ブルースの猛龍特技はとにかくシネマトグラフィ的にオリジナル機材とかが、もんのすごいのが特徴で結構スタイリッシュな絵を作り、銭家班の方はどちらかというと画面はそれよりもっと荒削りでカースタントのテクニック重視なところがある。最近、少しずつその差が分ってきたような気がします。
イー・トンシンのカーフェチぶりと呉海堂のドラテクはどのシーンでもいかんなく発揮されておりました。スゲー。
それにしてもフェラーリをグワシャ!!!とぶっ潰すのは気持ちがええね~、大満足。

1作目より、こちらのほうが脚本は綿密で伏線の回収の仕方が一段と良く出来てる。
認知症の母親の好きな映画アラン・ドロンの「サムライ」すら、息子に与えた影響として考えれば伏線のひとつだったのは良かったです。
ただ、あの母親はともかく超絶イケメンの父親が胡楓(ウー・フォン)さんてのはどうよ、と(笑)。ピンとこないもんだから、なかなか親子って分らんかったよ自分。ま、そんなことはさておき、株の仕組みを上手く利用したその復讐の手口は見ていて爽快。

その分、俳優に過剰に頼らなくても成立したのか、ダニエル・ウー以外の2人は結構演技としては地味めなのかもしれません。(前作はキャラ的に2人に押され気味だったダニエルさん、今回はめちゃめちゃいい役でした)の、代わりかどうか、ここでは悪役商会みたいな「地主会」という70年代から香港の株取引で暗躍してきたジーサマ連中がわさわさ登場。この人らの佇まい顔つき、なにをとっても非常に見ごたえがあり感心、ほんっと憎たらしいったら。
特にそのトップの曾江(ケネス・ツァン)が素晴らしくイイ。

「男たちの挽歌」シリーズや「ポリスストーリー3」でもお馴染みのこの方、ひさびさ見ましたがよかったわ!いやいやいや、荘文強と麥兆輝は悪役を描くのが上手いですね~。

あまりのダニエルの不幸っぷりに「やーめーてー」と言いたくもなったりしたのですが、最後にかすかな救いもあって、さすが香港映画、ある意味胸のすくような1本でした。

「盗聴犯/死のインサイダー取引」、「盗聴犯/狙われたブローカー」、株のことなんか何も分らなくても没問題!香港映画好きは勿論、男達のものがたりについ目頭を熱くしちゃう人なら必見の2本です。

 

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画皮あやかしの恋 の初日に行ってみた-ドニー・イェン 甄子丹

どのくらいの方がこのブログを覗いているか知りませんが、なんとなく読んでくださっている方なら想像がつくと思います。はい、初日に行って参りました(笑)「画皮 あやかしの恋」。

たまには誰かと一緒に観ますよ、ということでフリーマン・オフィスの筒井氏と連れだって。
本当はその日、秋葉原にあるショウブラの輸入ソフトを売ってるお店に連れて行ってくれるという約束だったのですが、画皮を見てから待ち合わせるという私に彼はそこからお付き合いくださいました。感謝!

有楽町スバル座はスクリーンが大きくてよいですねぇ。
ここはフィルム上映なので試写室で観たデジタル上映とはまた違って、エンディングソングが倉木麻衣さんの日本語カバーではなくオリジナルの張靚穎バージョン。調べたら今のところ、このフィルム上映はスバル座と大阪のシネマート心斎橋の2館だけなのね。

周迅(ジョウ・シュン)ほんと、いいわぁ~(こればっかり)。
よく見ると、これは本当の愛を知らない主人公たちがそれぞれ本当の愛を知る、という話だったのですね(それまでさんざん何見てたんだ、オマエ)。いや、待て、ドニーさん演じる鮴雛E(パン・ヨン)はちゃんと最初から愛というもののなんたるかを知ってたやんか!なのに報われない男心、とほほ(またこればっかり)。でもドニーさんキュートだから問題なし(以下略)。
「どの俳優もアップ多くていいと思うんですよね!」上映後そう言うと「う~ん、そういうとこも含めてちょっとテレビ的ではあったねぇ」というご返事。まぁ、なんとなくCGも含めて2008年制作なのに随分古めかしく思えるところもあったといえば、そうですが。
ま、ゴードン・チャンなんで深く考えない方が吉、ということに落ち着きました(笑)。

そういえば、この映画の日本関係者のおひとりが前回の画皮レビューを読んでメールを送ってくれました。クレジットに登場する龐勇という制作主任の名前を彼女はとっくに気がついていて権利元に問い合わせたのだとか。「偶然です」というレスポンスが来たそうですが、珍しい名前だし変ですよねぇ、という内容。いやいやいや、その中国の担当者が気がついてなかったうえに調べるのが面倒だったんでテキトーに答えたんだとしても驚きませんよね。

そうだ、103分のものしかプリント素材がないために本国同様にこのバージョンでの劇場公開となりましたが、DVDでは118分のディレクターズカット版も併せてリリースする予定だそうです、やった!ドニーファンにはこのディレクターズカット版のほうを強力にお勧めしときます。
追記です:発売されるソフトは全部で3種類です。そのうちの103分劇場公開版にだけ普通語、日本語、そして広東語音声トラックがつきます。(2枚組の完全版には広東語音声なし)詳しい内容やなぜそうなったかの理由についてはコチラをご覧ください。
なので広東語で本人の声が聞きたいドニーファンには両方のバージョンをセットにしたコンプリート版を、あらためてお勧めいたします。

さて映画を見た後に、筒井先生に秋葉原のその店に連れて行ってもらったのですが、自分、絶対に自力では二度と辿り着けないと思う。そう考えるとここで見つけたが100年目なわけですよ。おまけにその日はショウブラ製品全品50%引きだったし。

ティ・ロンの日本未発売、楚留香ものがあったので当然ながら。フーシェンの「射雕英雄伝、三部作」とか、イー・トンシン主演(監督作じゃないよ~)の「倚天屠龍記」シリーズ2本とか何気に金庸祭り。イー・トンシン主演作品は海外どころか香港でのネットショップでももう出回ってないから見つけたそばから慌てて買ってしまいました。と、いう具合に一気に武侠物が充実してしまった私のライブラリー。しかもVCDじゃない、DVDだぜ。

それにくわえ、これまた香港でも手に入らない凌雲出演の武侠物とか現代ものとかミュージカルとか。これらは半年後に来ても多分そのまま残ってるとは思いますが(笑)、肝心の自分が永遠にここに辿り着けないかもしれないので。
この凌雲という俳優さん、楚原(チュー・ユアン)監督の「流星胡蝶剣」(76年)にちらりと出ていて気に入った男前。
その際のレビューで彼のことを
>調べても日本じゃなかなかお目にかかれない俳優のようで残念です。本職はアクションじゃないらしいし。ま、縁があったらまたどこかで会おう!
と、書きましたが、どうやら縁があったようで。あなたのお仕事ぶりゆっくり拝見いたしますわよ。

おおそうだ、そこで泰盛(TAI SENG)から発売されているドニー・イェン「クンフーマスター/洪熙官」2枚組のダイジェストDVDも発見。そういえばアメリカでもすでにストックなしで、唯一見つけたUKAmazonで買おうとしたら「海外発送お断り」の物件で悔しい思いをしたことが。
仕様をよく読むと、SPECIAL FEATURESにAudio Commentary by DONNIE YEN and Bey Loganの文字。わははは、買わないわけがありませんね。
分る範囲でなんか興味深い小ネタがあったら、またどこかのコメント欄のご返事とかで、こっそり書くかもしれません。

にしても、まだ観てない日本未発売ショウブラ作品が自宅に10本近くはあるってのに、新たに14本購入ですか。これ以上増やしてどうする?自分?・・・と、いうようなことは気にしない!

途中から映画監督の中田圭さんも合流し、またまたまたコアな功夫映画話に花が咲いてしまいました、といってもこのメンバーじゃこっちは聞き役に徹するしかないんですが(笑)。楽しかったです、また遊んでくださいまし~。

画皮 あやかしの恋日本公式サイト

画皮(原題)香港DVDにて鑑賞 / 画皮 あやかしの恋(邦題)-ドニー・イェン 甄子丹
画皮 あやかしの恋-ドニー・イェン 甄子丹(試写会を見たレビュー)

カテゴリー: 功夫映画, 甄子丹 | 4件のコメント

第13回 世界バレエフェスティバル Aプロ

第13回 世界バレエフェスティバルに行ってきた!

の、前に友人と近くの東京都美術館でマウリッツハイス美術館展に。
友人が招待券を持ってるとかでお相伴にあずかりました。ありがとう、Aちゃん。
なんといってもフェルメールの「真珠の首飾りの少女」が目玉。そういえば武井咲さんが少女のコスプレして宣伝してるのをテレビで見たような・・・。

フェルメールはこれ以外にも初期の「ディアナとニンフたち」。
そしてレンブラント6点のほか、フランス・ハルス、ルーベンス、ヤン・ブリューゲルなどが出品。

いつも思いますが、有名な作家や作品の出展される美術展は本当に人が多いですね。この日は多分それほどでもなかったとは思いますが、にしてもゆっくり鑑賞する雰囲気とは仕方ないことといえほど遠い。が、多い時は入場するのに30分くらい待つこともあるそうなのでそれにくらべれば、うんとマシなのか。

2000年でしたか、大阪の天王寺にある大阪市立美術館で「フェルメールとその時代展」というのが開催され、「聖プラクセデス」「地理学者」「リュートを調弦する女」「天秤を持つ女」と一緒にこの「真珠の首飾りの少女」も見ました。
世界に30前後しかないフェルメールのうち、5点も日本の大阪にきたということで、それはそれは奇跡的なことと当時大変話題に。この時は某テレビ局主催ということもあって、仕事にかこつけて開催前にゆっくり見ることができました。これは人生の運のほとんどをつぎ込んだと言われても反論できないほど幸運な出来事だったと思います。

さて、レンブラントの最後の自画像のそのなんともいえない眼差しに圧倒されたあとは東京文化会館で「世界バレエフェスティバル」です。Aプロ。

3年に一度、世界中のバレエファン垂涎のダンサー達が一堂に会して繰り広げる夢の祭典。今年はちょうどロンドン五輪と重なったためか「3年に一度、世界のスターが東京に集結するバレエのオリンピック!」というキャッチコピーが躍ってました(笑)。

に、しても素晴らしいメンバー。
全員の名前を書くととんでもないことになるので、くわしくはコチラで。
とにかく、どのくらい凄いメンバーかというと第一部のしょっぱなが、ヤーナ・サレンコとダニール・シムキンですよ、なんと贅沢な。

プログラムもクラシック、コンテンポラリーと程良く配置され、自分のような「なんちゃって」バレエファンにもとても楽しめる構成でした。バレエファン的には有名なのかもしれませんが、自分は見たことのないものもあったりして興味深々。

オレリー・デュポンとマニュエル・ルグリの「扉は必ず・・・」は初めて。パンフを読むとルーブル美術館にあるフラゴナールの絵画「閂」にインスピレーションを得て創作したとあります。自分には長年連れ添った夫婦の愛情に対する揺らぎのように感じられて、なんだか身につまされてしまったのでした(笑)。このメンバーでルグリにクラッシックをやらせるのもちょっとしんどいのかもしれません、だからこその十八番のコンテンポラリーという選択だったのかもしれませんが、いやいやこの「熟年カップル」のベテランならではの存在感はさすがでした。

あと、ロパートキナの瀕死の白鳥も生で初めて。溜息。美しいぃぃぃ。
自分の好きなワシリーエフもオシホアと「セレナータ」を。エキゾチック。
ゴメスは「パガニーニ」、バイオリンは当然ながらチャールズ・ヤン。おもしろい!!このヤンさんがまたなんともいえず良くて。これは誰が弾いてもいいってものじゃないですね、彼じゃないとダメなんだろうなと思わせるほどの煽りよう(笑)。

アイシュトヴァルトとラドメーカーはロミジュリ第一幕のパ・ド・ドゥ。この人達に重力と言う言葉はありません。可憐なジュリエット大好き。

第4幕はエリザベット・ロスとジル・ロマンというベジャールバレエ団の初演コンビ。おお、「ぬぎっぱ」だ「ぬぎっぱ」。

続くのは「明るい小川」からパ・ド・ドゥ。英国ロイヤルバレエからコジョカル&コボー。この明るい小川、どんな作品かと思ったらショスタコーヴィチ作曲でした。初演は1935年レニングラードで。ソ連時代の架空農村が舞台、そら知らんわ。ほのぼのしててかわいらしい。

そして最後は、セミオノワとフォーゲルの「オネーギン」第一幕パ・ド・ドゥとノヴィコワ&サラファーノフの「ドン・キホーテ」へと続きフィナーレ。
もうね、こんなお腹一杯なら何度でもお腹一杯にしたい。お祭り万歳。

帰りは総勢5名で近くのバールで乾杯。うち2人は「初めまして」でしたが、話すうちそのひとりの女性がなんとブルース・リーをアイドルと公言したのにビックリ。「えええ、私、ドニー・イェンのファンなんすっよ!」と言うと「じゃ、イップマン見た?」と盛り上がってしまいました。映画業界以外で初めて見た、生身の功夫映画ファン(笑)。
満席の文化会館で「このなかには2人くらいは功夫映画ファンがいるかもしれんな」とチラっと思ったのですが、まさかこんな近くに座っていたとは。
来週はBプロも行くでよ!こちらも楽しみだぁぁぁぁ。

 

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バンド・ワゴン(1953年・米)-フレッド・アステア

この間大阪で時間があいたので、なんか映画でもと検索したら、なんとフレッド・アステアの「バンド・ワゴン」が梅田で上映されてる!迷わず観に行きました。


ああ、なんて素敵素敵素敵。
当然ソフトは持ってるけどスクリーンでこの作品を観るのは初めてです。当時はスタンダードサイズなのね。オープニングの、ステッキとトップハットのカットから心臓がバクバク。

やがてカメラが引いていくと、そこはオークション会場。

アステアの役は過去に人気を博したミュージカルスター。この落ち目っぷりがハンパない。なにしろ冒頭のステッキとトップハットがたったの1ドルでも落札されないのです。そのうえ主人公の過去の代表作がSwimming down to Panama、これは実際のアステアの出世作「空中レビュー時代」の原題Flying down to Lioをもじってるわけで。

正直、怪我をしたジーン・ケリーの代わりに「イースターパレード」で再起のヒットを飛ばす直前のアステア自身やや下降気味だったこともあり、この設定は結構辛辣かと。さすがヴィンセント・ミネリ監督、としか言いようがない。

しかもそれだけでは飽き足らず、NYに向かう長距離列車のラウンジで客同士の会話からいかに彼が「昔のスターで今は落ちぶれているか」が語られちゃったりします。それを新聞の陰で聞いている乗客のアステア。

昔の癖が抜けない彼は、終点NYで荷物をポーターにホテルまで届けるように頼むと手ぶらで列車を降りる。遠くで待ち受ける新聞記者たち。おもわずスターの顔をするものの、彼らの本当のお目当てはエヴァ・ガードナー(ご本人のカメオ出演)。たくさんの記者が彼そっちのけでガードナーとともに去った後、ひとり微笑みながら歌うBy myself

このシーンはまさに、あのMGMの大ヒット作「ザッツ・エンターテイメントPart1」でアステアが出てくるシークエンスそのもの。そこでは、このバンド・ワゴンのシーンとのちのアステアが同じ場所で同じ曲を歌う場面をオーバーラップさせながらの真打登場でした。

このバンド・ワゴン冒頭の彼は薄いグレーの細めのダブルのスーツにブルーのボタンダウンシャツと同系色のネクタイ。胸にはキャノチエのハットバンドと同じ赤のチーフ。

ああああああ、どっから切っても溜息が出る粋なアステアスタイル!

煙草を指に、もう片方の手をポケットに入れ、人気のなくなったプラットフォームを歌いながら「ひとり歩いてゆく」アステアのゆったりと、でもリズミカルな足取り。

もうね、すでに私はここから胸がぎゅーーーーーっと締め付けられて苦しいくらいです。こんな素敵な人がこの世に本当に実在したのだろうかと。幻かなんかじゃなかろうか、と。

予期せずアステアを観たからでしょうか、なんだかちょっと自分でもヤバいくらい感傷的になってしまい、あやうく泣いてしまうかと思いましたよ。

すっかり様変わりしたブロードウェイ、すでに劇場から姿を変えてしまったゲームセンターで、気を取りなおすかのように靴を磨いてもらいながら歌い踊るShine on your shoes

さて、その衣装の靴下は赤か青か。おお、グラデで決めてきました、鮮やかなブルーです。

この明るいナンバーのなんと軽やかで楽しい!観てるだけなのに、こっちは全開で笑顔になってしまう。靴磨きにお金を払って退場する彼の姿にもう少しで自分、立ちあがって拍手するところでしたわ。

このバンド・ワゴン、ストーリーはいわばよくあるバックステージもの。

落ち目のミュージカルスターの再起を賭けた舞台を友人と協力しながら作りあげるという話を縦糸に、ギリシャ悲劇を演じるような著名演出家と毛色の違うバレエダンサー、当時の投資家やステージの裏側、そしてジェネレーションギャップなどを織り込みながら、一度は大失敗したそのミュージカルをどう立て直してゆくのか?を歌あり踊りありユーモアあり(すごく笑えまっせ)で描いてゆく当時の大ヒット映画です。

この、小難しい演出家を演じたジャック・ブキャナンが非常にいい味を出していて前半は彼が映画を引っ張ります。

肩の凝らないミュージカルのつもりだったのが、大学で演劇論の講座も持つこの売れっ子芸術家の介入でスクリプトはどんどんあらぬ方向に。このブキャナンのまったくもって独善的でKY、しかもカリスマがありすぎて始末に負えないキャラは、とっても「らしくて」「あるある」と声に出して何度も笑ってしまいました。

気がつけば現代版ファウストに脚本は書き換えられ相手はバレエダンサーに変更。その若きバレエダンサー役には実際バレエ・リュスにも在籍したことがあり、500万ドルの保険を足に掛けた女優としても話題になった、あのシド・チャリシー。

畑違いの自信の無さから互いに「相手が自分を嫌ってるのでは」と反目しあうアステアとチャリシー。この中盤のドタバタぶりは、やがてくるミュージカルというジャンルの衰退をちょっと予感させて切なくもあり・・・。

この作品のダンスコレオグラファーはそれまでバレエ・シアターでソロのダンサーを務めていたマイケル・キッド。初めての映画の振り付けだったのだとか。当時アステアは彼のバレエ的な振り付けに不安を抱いていたそうで、まさに映画バンド・ワゴンとその裏側はちょっとリンクしていたのかもしれません。

しかし劇中、アステアとチャリシーのふたりには歩み寄る機会が訪れます。互いにアーティスト同士、打ち解けるのにはダンスで、とばかりに劇中セントラルパークで踊るDancing in the darkのロマンティックさは筆舌に尽くし難し。

真珠のチョーカーを着けた白いワンピースのチャリシーはこの映画で一番の美しさ。ああ、生まれ変わったら彼女になってアステアにベンチの上からくいっと引き寄せられたいぞ。

一方そのアステアはベージュのジャケット、イエロー系のシャツにジャケットと同じベージュで織だけのレジメタイ、ボトムは白いパンツ、靴下はダークブラウン(とにかくアステアは靴下までがコーディネイトの基本)に白茶(このブラウンが靴下と同じトーン)のコンビシューズという目の覚めるようなオシャレコーディネート。

とにかく断言します、彼は女性と馬車に乗りこませたら世界一です、世界一。耐えきれず、とうとうここで私の涙腺決壊。

あとは、紆余曲折ありながらもラストにはThat’s Entertainment!で締める大団円。(あの有名な曲はこの映画のオリジナル)

もうね満足、大満足。

あまりの感激に客電がついてもしばし動けず。と、そこへ後ろからひとりの年配の女性が「ねぇねぇ」と私に声を掛けます。

「あらー、サインかなんかかしら」なんてアホなことを思ったのもつかの間、いきなり「あの女優さんが緑の衣装を着てフレッド・アステアと踊るシーンがあると信じてこの映画を観たのになかったわ~、あの映画はなんていう映画なの?」と訊いてくるじゃありませんか(なんで私なのかは謎)。

「ええと、女優はこれと同じシド・チャリシーですか?」
「たしかそうなのよ、緑のドレスを着て踊ってるはずなのに、これにはなかったわ!あれはなんていう映画?」考えればチャリシーは確かこれ以外では「絹の靴下」でしか共演していないはず。
「多分、それ絹の靴下というタイトルの映画かと思います」

聞けばその女性、アルツハイマーで今症状を遅らせる薬を飲んでいるのだとか。
「私、アステアの映画は全部観てるのよねぇ、なのになんや最近忘れっぽくて」と嘆いていらっしゃる。「でも、このバンド・ワゴンも素敵な映画でしたよね~」と言うと「うん!」と輝くような笑顔を見せてくれたのでした。

お大事に、と別れた後、急に不安になってサイトで確認したところ、絹の靴下はやはりアステアとチャリシー共演。よかった。で、帰宅後youtubeで何となく確認したら、その映画でグリーンの衣装を着ていたのはチャリシーではなくジャニス・ペイジのほう。ええええ、違うじゃん!

・・・と、そこではたと気がついた。チャリシーのグリーンの衣装といえば「雨に歌えば」のナイトクラブのシーンがものすごく有名。

ひょっとしたらあの女性は、ジーン・ケリーとフレッド・アステアを勘違いしたのかもしれません。
うう、きちんとそれも踏まえて答えてあげられたらよかった、今でもちょっと後悔です。

≪The Band Wagon≫ trailer
By Myself – The Band Wagon (1953)
Shine on your shoes
FRED ASTAIRE and CYD CHARISSE – Dancing in the dark, at the Central Park
Gene Kelly& Cyd Charisse – from singin’ in the rain

 

 

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コンシェンス/裏切りの炎 のパンフ

間もなく新宿の武蔵野館で公開される「コンシェンス/裏切りの炎」のパンフのために近頃ずっと気になっていた錢嘉樂(チン・ガーロッ)のことを本格的に書くことになりました。なぜならこの何年間で見た新作映画が結構な割合で彼の動作導演だったうえに、今作のアクションも彼が担当していたので勢いで、ついそういうことに。
なのに、あらためて調べたら自分が今まで表記していたチン・カーロウはとっくの昔に日本で呼ばれなくなったか、日本人の誰かが間違えて表記した読み方だったのか、ほとんどはチン・ガーロッと呼ぶのだと知ってしまい結構凹んでいます。こんな自分が彼の事を書いていいのでしょうか・・・いやいやいや、頑張りますよ。

そういえば。
正直に告白しますけど・・・実はいまだに葉問を(普通語簡体字では叶問)脳内では「はもん」と読んでるし、入力もいまだに「はもん」です。なぜなら最初に中文ニュースをさんざん読んでる時に「はもん」と覚えてしまったから。
後に本編を観てラム・カートンが「ようもんでっす」といくら言おうが池内博之さんが「ようもんはいないのか?」と凄もうが、渋谷天馬さんが「ようもんをだせっ、だっせーい!!」とサイモン・ヤムを杖で殴りながら叫ぼうが、自分の凝り固まった頭ではいまだに「はもん」。
だからです、たまーにこの作品の話をする機会がある時も必ず「イップマン」と自分は言うことにしております。(イップマン葉問のタイトルはイップマン2でごまかす)うっかり葉問と口に出そうものなら、絶対に「はもん」と言ってしまうから。

だってゴロがいいんだもん、はもんのほうが!

・・・話がそれました。
んでガーロッさんのことです。
捜し方が悪いのか中文でも英語でもすんなりと彼のコンプリートな資料が見つからず、思ったより苦労してしまいました。古い資料なら昔の電影系の本などはありますが、こんな超有名な映画人でTVドラマにも多数出演、バラエティ番組の司会もこなす人気者なのに最近の資料が想像以上に少ないのは何故だぁぁぁぁぁ!ガールフレンドの話なんかどうでもええんじゃー!(渋谷天馬さんの声で読んでください)しっかりせーい!!中華マスコミに中華圏の映画ファン!と叫びたい気分で一杯です。

ぼんやりとこんな感じと構想は出来てましたが、一応裏を取りたいこともたくさんありますしね。

が、なんとか書き終えました。「コンシェンス/裏切りの炎」(ダンテ・ラム監督)は2012年8月11日より<ニュー香港ノワール・フェス>として「強奪のトライアングル」(ツイ・ハーク、リンゴ・ラム、ジョニー・トーのリレー方式)と「やがて哀しき復讐者」(ロー・ウィンチョン)とともに新宿武蔵野館ほかで一挙公開。私がコラムを書いたくらいだから、パンフレットも恐らくあるはず。
「コンシェンス」はレオン・ライとみんな大好きリッチー・レンだよ。レオンが「孫文の義士団」もびっくりなビジュアルで結構ワイルドにアクションしちゃってます、レオンファンは必見。

<ニュー香港ノワール・フェス>公式サイト
「やがて哀しき復讐者」を含むレビュー「蔵出し その5」

 

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るろうに剣心(2012年・日本)

先日「るろうに剣心」の試写を観に日比谷のワーナーに行って参りました。
アホな自分は15時半のところを何故か13時と勘違い。新橋でやっと間違いに気がついたので急遽ネットでネイルサロンを捜して飛び込みでジェルネイルを付け替えました。ま、結果オーライ。

さすが日本の話題作、補助席も出るほどの盛況ぶり。少し早めに着いたつもりがすでに長蛇の列。自分がいつも行く試写会とは雰囲気が全然違うぜ。

正直に申し上げると、私原作を読んでないしアニメも知らない。どころか大友啓史監督の「龍馬伝」すら実はちゃんと観たことがない。
そんな自分がどうして、ここに来たかと言うと、ひとえに谷垣健治さんがアクション監督をなさったという一点。

「幕末のワンチャイ」を目指すという大友監督の言葉を聞いてたので、なんとなくワイヤーワーク多めなアクションを想像していたのですが、いい意味で裏切られました。
当然ファンタジックな動きやシークエンスもありますが、基本きちんとリアルで、そいでもってチャンバラです。その塩梅が非常によかった。
昔の黄金期の剣戟ならばいざ知らず、俳優さん達もそれほど刀の扱いは慣れていなかったでしょう。それをバランスよく派手にしかし嘘臭くなりすぎずに仕上げるのは、イマジネーションが試されるのでしょうね。
アクション映画にたまにあるラストバトルがちょっと息切れ、ということも全くなく、ラストに向かってどんどんボルテージが高まってゆくのが、すごく痛快。やっぱアクション映画はこうでなくっちゃ!
ひとつのシークエンスのリズムにも変化があり、これは谷垣さんやりがいがあったでしょうね。コレオグラフ、楽しかっただろうなと。監督が谷垣さんを信頼し任せていらしたのがひしひしと伝わってきました。

観終わって、あまりの嬉しさに興奮したまま谷垣さんにメールを。
やはり監督との信頼関係が大きかったと思う、とご返事がきました。やり残したこともあるので続編の構想もあるけれど、まずはこの映画がヒットしてくれないと!ということでした。

今まで谷垣さんがアクション監督を担当された映画や、もちろん監督作も観ております。これは間違いない、谷垣さんの輝かしい代表作のひとつになったと断言いたします。

是非続編も観たいのでどうかみなさん、映画館に観に行ってください。2012年8月25日全国ロードショウです。世界的にヒットするといいな~。

最後になりますが、主演の佐藤健さんの動きの良さには驚きました。特に前半の剣心と対照的な「人斬り抜刀斎」として覚醒したあとの動作表情の変わりようには思わず身震いしましたよ。吉川晃司さんの存在感、声の良さにも痺れまくりです。それと綾野剛さんも光ってました。皆さん、いい俳優さんです!

追記:
敵方に格闘家の須藤元気さんのお姿も。以前、ラジオ番組にゲストで来て頂いたことがあります 。それはそれはナイスガイでござんした。見せ場もちゃんとあって(当然ながらこちらは肉弾戦!)すごく良かったです。
元気さんと言えばマルチに活動しながら拓殖大のレスリング部監督、全日本学生レスリング日本代表監督としても輝かしい履歴をお持ちの方。今後ますますの活躍期待してます!

るろうに剣心公式サイト

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本田武史さんに会う3

毎日お暑うございます。
こんな暑いときにもフィギュアスケートのショーは行われてる。外が暑い時にひんやりしたリンクサイドで観るスケートは格別。
そこで毎年恒例プリンスアイスワールドに行ってきましたよ。今回は本田武史さんにお招きいただきました、うれしゅうございます。ありがとうございました。

本田さんの新しいプログラムはなんとトスカ!!!当然三幕で歌われるアリアのE lucevan le stelle 星は光りぬ、です。そう、あの2005年引退試合となった12月の全日本のFSで滑った曲を、彼は再び選んだのです。
あああああああああ、涙なくしてこれが見れましょうか。まだ滑り始めだとは思いますが、この完成系はどんなことになるんでしょう、もうね感激のあまり全力でスタオベですよ。よかったよかった~。

ご挨拶に伺って本田さんの顔を見ても「ト、トスカ!」としかこっちは言葉が出てきません(かなりアホの子の反応)。
「どどど、どうして今、トスカを選ばrたぇちbjgcd?」(アホの子は続行中)
「はい、ポール・ボッツが少し前にこの曲を歌っているのを知って滑ることにしました」とのお答え。ポール・ボッツといえば、イギリスのスター誕生「ツ黴€Britain’s Got Talent」で携帯電話販売員から一躍世界的歌手になった人じゃありませんか。「現役の時は歌入りの曲は使えませんでしたからね」とアホの子を前にして微笑みながらも本田さん、いつものように冷静な語り口です。
それにしても、このマジ好きな人を目の前にした自分のヘタレ具合はどうなんでしょう?
仕事ならまだしも(それもかなり怪しい)普段はほんま、ワケわからん。

「ところで、お痩せになりました?」(結構失礼な奴)
「はい、4キロくらい」(と聞こえたんです)
「衣装も黒で、素敵でした」(やっとまともに喋れるようになってきた)
「あれは、Rhapsodia Cubanaの時の衣装です」

さすが物持ちのいい本田武史さん(参照:本田武史さんに会う2)、あれは2001-2002のシーズン当初にFSで滑ったキューバ狂詩曲の時の衣装ですってよ~奥さん!

ショーのエンディングでは3Aも鮮やかに決めてご本人も思わずガッツポーズ!すんばらしいいい。いやいやいや、もうね、めっちゃくちゃ嬉しかったです。

ショーは他にも村上佳菜子選手が、A deleの「Rolling In The Deep」を。うお~、最近一番ヘビロテした曲だ!一段と大人っぽくなってる、いいよいいよ~。
そして安藤美姫選手はとにかく美しい、楽屋でちらっとお見かけしましたが本当に綺麗な人です。今シーズンは現役復帰とか。心から嬉しいです。羽生結弦選手はスケーティングがすごく上手くなっていて驚き。今シーズンからコーチがブライアン・オーサーに代わって効果が出ているのでしょうか?今シーズンが楽しみです。
そして高橋大輔選手はピアソラ、おお、もう一度観られたと感激。これは今シーズンのEXなのでしょうか?それとも違うのかな?どちらにしても会場大盛り上がり、ですよねぇ!

そしてもちろんプリンスメンバーも大活躍。今年はロンドン五輪があるということでテーマはオリンピック。まとまりがいつも以上に感じられて楽しかった。んで、不老不死かといつも秘かに疑ってる八木沼純子さんのお美しさは今年も不変です。

満を持してはプルシェンコ選手、興奮しすぎて曲がよく分りませんでしたが、マートンですマートン。この規模の会場のショーでジェーニャが登場して何が嬉しいって何と言っても「近いのが嬉しい」。
そんなことやあんなこと、全部近いんすから!「ぎゃぁぁぁ」嬌声とも悲鳴ともつかない声が彼の滑る先々で響き渡る、血管切れるかと思いました、はい。

この後に出てくるのは大変だなぁ、とぼんやり思っていたのですが荒川静香さんにはそんなことなど杞憂でございました。ヒートアップした会場を一転してスローなナンバーで自分のもとにグッと引き寄せる力はお見事としか言いようがない。

あー楽しかった。
読み返さなくても自分で分る、多分これは小学生の夏休みの日記みたいになってるに違いない、本当はもっと上手に書き残したかったけど、本当に夏休みの子供みたいな心持になったんだから仕方ない。もう、このままアップする!

最後に本田さんと映した記念写真、掲載にご本人の許可を頂きました。こんなアホの子に色々ありがとうございました、本田さん!

本田武史さんに会う1
本田武史さんに会う2

カテゴリー: skate | 2件のコメント