逆流大叔(原題:2018年、香港)

ネタバレなし。2018年夏に香港で観た作品で一番気に入ったのがこれ。なかなか地元産の映画に足を運ばない香港人も大いに気に入ったみたいで、ロングランヒットになりました。このために恐らく増量したであろう、呉鎮宇(ン・ジャンユー)がとにかく良かった。

香港での正式公開は8月2日。私が香港に行ったのが28日。なのに普通にガンガン上映されており、お客さんも多かった。その後9月の終わりになってもまだ劇場にかかっていたので、2ヶ月以上はロングランしていたのではないでしょうか。

舞台、内容、規模ともに香港ドローカルものでしたが、ロングランヒットという事実に、この作品がいかに愛されたかが分かるというもの。

ストーリーはいたってシンプル。
仕事も人間関係もパッとせず、特に夢も目標も持たない中年男の阿龍(ン・ジャンユー)が、成り行きからドラゴンボートのチームに加入。そこでレースの優勝を目指すというスポ根中年版という趣。

ジャンユーだけでなく、登場するキャラクターがどれも個性が際立っていて共感を呼ぶ。人情味も展開にも捻りが効いていて、観た後笑顔になれる。

もうね、とっても好きだった!

スクリーンいっぱいから、一丸となって楽しんで作っているのが伝わり、こればっかりは港中合作の大作には絶対に出せない味わい。冴えない中年男どもが主人公ですもん、観客はさすがに大人が多く劇場では笑い声が絶えませんでした。

監督は、多くの脚本を手がけ、小説家でもあり、また香港演藝學院電影電視學院で講師もつとめる陳詠燊(サニー・チャン)。今後の作品も楽しみです。

大げさになりすぎない笑いどころや間合い、そしてニヤリとする台詞など、本当に愛おしく面白かった。まぁ、なんせチーム名が「英雄本色」だし(笑)。

↑そのユニフォーム(笑)。

そう、観客はみーんなジャンユーの阿龍を応援したんだよね。青春スポ根ならば違ったカタルシスを望んだかもしれませんが、そこは大人特有のビターさも混じってる。

「それでもみんな明日を生きてゆくんだ」という清々しい感想を抱かせてくれる秀作。
日本でも是非どこか買い付けてほしいです。

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