キングコング髑髏島の巨神(Kong: Skull Island 2016年・米)

コング先輩すっごくいい人すぎる!こんな奴らは殺っておしまいなさーい。キングコングも怪獣映画もほとんど観たことのない人間のレビュー

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えーっと、ほとんど前情報なし。キングコングが主役の怪獣映画だということ、サミュエル・L・ジャクソンとトム・ビルクストン、ジエン・ティエンが出演しているという事しか知らなかったよ。

なので、冒頭いきなりP-5マスタングとゼロ戦が墜落したのにものすっごく驚きました。しかも二機のパイロットは死なず互いにサシで闘いだす。なんと日本兵はMIYAVIじゃないか。と、そこへ巨大な生物の影がゆらりと2人の前に姿を現し驚愕の表情を浮かべる2人。

で、場面が変わるといきなり1973年、ベトナムから米軍の撤退が決まった直後、え、これってベトナム戦争末期なの?とかなり面喰らいました。ぼんやり現代が舞台とばかり思っていたので。

私がこの映画で映像的にまず興奮したのは、嵐渦巻く髑髏島へのヘリアタック。サミュエル隊長がイカロスの話を無線でしながら隊を鼓舞し引っ張るシークエンスはCGや3D効果もよくて非常に見応えあり。

で、なんとか暴風域を抜けると・・・そこには人間を真っ向から拒絶するような密林が広がっておりました。

やおらオープンリールと巨大スピーカーでBlack Sabbath“Paranoid”を大音量で流しながら、ヘリ隊は矢継ぎ早に地質調査と称して爆弾を投下。げええ、ベトナム戦争・・・。この瞬間にうすら寒さと嫌悪感がじわりとくる。

早いとこコングパイセンこんな奴らやっつけちゃってください!という心の叫びが届いたのか、巨大なコングさんが夕日をバックに登場。『地獄の黙示録』のポスターに激似だけど、まず監督はこれを撮りたかったわけです。この夕陽に揺らめくコングのシルエットとヘリが対峙するカットだけで100点満点。

その後はジャングルを破壊するヘリをちぎっては投げ、メッタメタに破壊。いいぞもっとやれ。このシーンがとにかく素晴らしかった。カメラワーク、CG、近年飽き飽きしていた過剰スローモーションでこんなに気に入るものがあるとは思わなかった。最近ではぶっちぎりに好き。一転して皮肉さがあふれる音楽やニクソンのバブルヘッド人形の描写もしびれちゃう。もうね、私にとってはここが間違いなくクライマックス。この数分の映像にサービスデーIMAX3D料金1900円払った価値がありました。

とにかく兵隊だか傭兵だかモナークだか反戦カメラマンか知らないけど皆殺しだ!と登場から応援したくなる作りが上手かった。コング兄貴、ヘリのメインローターで怪我しちゃう~いやだ~とハラハラするくらい、心はすっかり島の守り神の味方でございます。

それは後半ナパーム弾にやられるコング兄さんの姿にあやうく泣きそうになってしまったほど。戦争でイカレて死に場所を求める大佐のせいで可哀そうなのは部下と髑髏島だ、許すまじサミュエル「マザーファッ」ジャクソンめぇぇぇ。

人間はほとんどがあえてモヴキャラクターみたいに(もしくはそれに準ずる記号化として)描かれており、私が名前をしっかり覚えられた登場人物はマーロウとガンペイのみというボンヤリさ。(サミュエルは、パッカード大佐というより安定のサミュエル・L・ジャクソン)

そのなかでマーロウはよかったですね。原住民の中から出てきた時は一瞬この人だれ?と思ったのですが、冒頭に登場した米空軍のパイロットは彼で、命を狙った敵である日本兵とあの後ブラザーになり島を脱出すべく船を作っていた、と語られる。おお、そこには三船敏郎とリー・マービンの『太平洋の地獄』のようなドラマが隠されているわけなのですね。

マーロウが瞬時に口にする日本語や日本刀を手にする姿など、説明過多になることなく、いかに彼等が友情を育んだのかがさりげなく伝わってくるのがよろしかった。しかもガンペイはすでに殺されてしまったという。誰が死んでもおかしくない流れに、ただひとりこのジョン・C・ライリー演じるマーロウだけは生きて返してあげてもいいなと思いました。美味しい役です。

前半の対ヘリ無双に比べると、途中からやや失速気味だった気もしますが、それでも巨大ナナフシにはビクっとしたし、夜間アクションもなく昼間の闘いのCGにお金かけてました。にしても、コング兄貴、最後のコングって設定がちょっと切なすぎる。この先ガールフレンドもいないの?絶滅種なの?

自分は映画で現実的かどうかをとやかく言うタイプではないつもりですが、さすがにブリー・ラーソンとトム・ヒドルストンのジャングルにおけるタンクトップやTシャツ1枚などという軽装には「あっという間に正体不明の虫に刺されて高熱が出そう」と気が気じゃなかった。←蝙蝠みたいな怪獣や蜥蜴ラスボスに人が次々と食われていくなか、そこかよ!

といいつつ、それもあの圧倒的コングのヘリ破壊の前では文字通り小さなことですけどね。あそこだけ永遠に繰り返し眺めたい。

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アサシン クリード(2016年・米)

もう何年前になるでしょうか。恥ずかしながらゲームというゲームを、なにひとっつもやったことのない私がタイトルを覚えたひとつのゲームがあります。その名も『アサシン クリード』。

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なぜそうなったかというと、たまたまネットでこのゲームのプロモーション動画を見たからであります。様々な映画でパルクールが身近であったところへ、この見事なプロモ映像を観て「すげー!」と唸ったのが始まりでした。
Assassin’s Creed Unity Meets Parkour in Real Life

調べてみると、この『アサシン クリード ユニティ』はすでに大人気のゲームアサシン クリードシリーズの8作目ということでございました。で、すぐに見つかったこのユニティのトレーラーに一発で惚れてしまったわけです。
Assassin’s Creed Unity E3 2014 World Premiere Cinematic Trailer [US]

物語の舞台はフランス革命中のパリ。ベルばらで少女時代を過ごした自分にとってはこれ以上ない魅力的な設定。しかも映像のクオリティの高さに驚愕した上に、音楽がTears For Fearsの80年代ヒットEverybody Wants To Rule The Worldのカヴァーじゃありませんか!なんというセンス。

この頃は、すでに映画が最高峰ではなく、ゲームクリエイターから映画業界に請われて進出という具合にその流れが変化していると言われ始めた時期でありました。そしてそれを裏付けるかのようなこの映像を観てほんとうに心からしびれちゃったわけですね。

色々調べた結果このゲームは、アサシン教団が世界を征服しようとするテンプル騎士団に対し様々な時代で、そのキーとなる「エデンの果実」の争奪を繰り広げながら、闘うというお話であることを理解しました。

そこで普通なら、即ゲームを買っていざその世界へ、となりそうなところ、私はいかに熱しやすい人間かという自覚があるために「これやり始めたら絶対に廃人になる・・・」という恐怖から、全シリーズを調べまくったけれど結局やらなかったのであります。なんというヘタレ。

そんな数年後、これが実写映画化されたというニュースを知りました。しかも主人公はマイケル・ファスベンダー。いつか誰かがやると思っていたので「待ってました!」という心持でありました。

自分はゲーム自体はやってないので、当然代わりにとyoutubeにアップされているゲームプレイ動画なんぞをチマチマ眺めて実写映画に臨んだのであります。とりあえずお約束があるのなら知っとかないとね。

さて、やっと映画の話です。

かなり気に入りました。第一回目のアニムス体験による鷹が舞う空撮のスペインの俯瞰には鳥肌が立ちました。全編にわたってゲームの約束事やシュチュがあって、やっぱパルクールは見事。とくに舞台が15世紀のスペインとくればもう、その背景や彼等が縦横無尽に駆け抜ける美術セットもあいまって素晴らしい。大好物。

しかもこの時代のスペインと言えば、悪評高いスペイン異端審問の行われた頃ではないか。当然、それを再現する場面も登場し、しかもなぜかおまけにモンティパイソンの超有名スケッチ「スペイン宗教裁判」も同時に思い出してかなり楽しかった。

“Spanish Inquisition”という単語を覚えたのは、まさにこのモンティパイソンのお陰でした。ジャーーーーーン!!「まさかの時のスペイン宗教裁判!!」

話を戻します。

中世スペインの街並みが俯瞰で映るたび、あの塔のてっぺんからイーグルダイブやるんだよね?ね?ね?と期待は膨らむ。そしていよいよ待ちに待ったイーグルダイブ。
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本来ならそのあと降りるお約束の藁を積んだ荷台への着地は、主人公にやられた敵が突っ込んでいたりしておりました。

そして実写版のよかった点として、DNAをさかのぼることにより過去の先祖の記憶を追体験するヴァーチャル・リアリティ装置「アニムス」の造型。

ゲームでは椅子に座り装置をつけるだけったのが、本作ではアームのついた巨大な装置になり、主人公の見ているビジュアルを身体を動かすことによって第三者が体験を理解できる設定にかなり盛り上がりました。ここは映像もかっこよかった。
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難をいえば、やはり現代パートがちょっとたるいというか、「もっと!見たい場面を!見せて!くれ!」と我が魂が叫んだところでしょうか。映画って難しい。ここは、科学者役がマリオン・コティヤールでなければ相当つらかったと思うのでキャスティングは大成功だったとも言えるのでは。彼女本当に素敵です。

ストーリーに関してはまったく期待してなかったので、とにかく実写でアサシン クリードを観たのだと言う事には満足しています。中世スペインの街並みをパルクールで疾走する、あの快感にお金を払う価値が私にはありました。ちょっぴり肉弾アクションがリハーサルの存在を感じさせたのがアレですが、それでも、あのシュチュのパルクールの魅力の前には些細なことです。

残念なのは、これはなんとしてもIMAX3Dで観ておくべきでした。そしたらもっと評価が上がった様な気がしてなりません。

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チアン・ウェン監督 太陽の少年(中国1994年・陽光燦爛的日子)

姜文(チアン・ウェン)の初監督作品。そこにはずっと少年の汗のにおいと北京の埃が漂っていました。青春映画の傑作。

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昔から私を捉えて離さないフレーズがあります。

17歳の初夏。

とはいえ、特別17歳の初夏に具体的に思い出があるわけでもないし、むしろ17歳の初夏に自分が何をしていたかなんて、ほとんど記憶になし。ある意味概念でしかない。けれど、あの年齢特有の妙な無敵感と真反対である焦燥感は自分の記憶の底に長らく貼り付いてる気がします。

チアン・ウェンの初監督・脚本作品である『太陽の少年』を観ました。1963年生まれの彼は実は自分と同い年。この作品を撮った1994年時には31歳でした。そう思うとその才能にまたまた圧倒されてしまう。

オープニングは、クレジットに成人になった主人公の声として姜文先生のモノローグ。
おお、31歳。声が若い。

彼は北京の街の変貌を語り、自身の思い出が夢か真実かはっきりしないと語ります。

舞台は70年代文革後期。文化が破壊され尽くし、若者はみな遠くの農村に下放され、政治、経済、社会の混乱に疲弊し切った大人たちしか残っていない北京。しかし16歳の中学生だった主人公シャオチュンは、ひっそり静まり返ったその北京を我が物顔で悪ガキ仲間と授業をサボり、煙草を吸い喧嘩騒ぎを起こしながら闊歩しておりました。

実は彼は、マスターキーを作り他人の家に入ることを楽しみにする一面を持っており、盗みはしないがただ住人のいない部屋にあがりこむことを秘かな趣味としていたのです。ある日、いつものように無断で入った部屋の壁にあった少女の写真に恋をした彼が、やがてその少女と出会い、別れるまでのひと夏のお話。

この年上の少女の登場が素晴らしい。いつものように鍵を開け勝手に上がり込んだところへ彼女が帰宅すると慌ててベッドの下へ潜り込む。と、そこから見える彼女の足元。彼女はスカートを脱いで別の服に着替えると部屋を後にする。その息を詰めるような緊張感に若々しい少女のふくらはぎだけがせわしなく動くシークエンスのエロチシズム。

特出すべきは彼女の歩き方が、ピョコピョコとまるで踊るように軽やかに歩くこと。これがヒロイン・ミーラン役のニン・チン(寧靜/宁静)の元々持ってるしぐさでなく、役のキャラのために加えた個性だとしたら、チアン先生天才すぎます。

とにかくカメラが美しい。卓越したカメラワークは『紅いコーリャン』や『さらば我が愛/覇王別姫』を手掛けたクー・チャンウェイ(顧長衛/顾长卫)。

彼女に恋したシャオチュンが古い洋館の屋根伝いにどこまでも歩いてゆくシーン。

私はいつもここにいた 屋根の上の猫のように
彼女の写真を見て狂わんばかりだ
頭の中を幻のように通り過ぎる
私の中に残った感覚と残り香が 
彼女の存在する証

煙草をくわえたまま屋根を歩く少年の姿に、オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』の間奏曲が流れ姜文の声が重なる。姜文は、この映画の原作ワン・シュオ(王朔)小説『動物凶猛』を脚本として執筆するにあたり、この『カヴァレリア・ルスティカーナ』に大いに触発されたと言います。

そして、少女と知り合い友人として迎え入れられた彼女の部屋の窓から差し込む光の美しさ。その記憶は現か幻か。大人になった主人公の回想する言葉には、そんな疑問も語られます。

一方で、恋する前には、切ない間奏曲と対極をなすような当時中国大陸でガンガン流れていた(と、いうかそれしかなかった)の毛沢東を称える革命歌や「インターナショナル」、ロシア歌曲などがふんだんに使われています。なかでも仲間を殴られたお返しとばかりに敵を急襲する場面で「東方紅」がかかるのには笑っちゃいました。

この主人公シャオチュンを演じたのは、当時18歳のシア・ユー(夏雨)。このデビュー作で彼は、第51回ヴェネチア国際映画祭の主演男優賞、第33回金馬奨でも主演男優賞を獲得しました。

その彼がチアン先生の少年時代にそっくりでね。くしゃっと相好を崩す表情とかまんますぎて、ものすごくリアリティがあって、なんだかまるでチアン先生の自伝映画を見ているような気分になるから不思議。
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現在も俳優を続けすでに40歳になった彼の顔を見るとまったくチアン・ウェンに似ていないのもまた一興。
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また嫌な中学校教師役に映画監督のフォン・ガオシャン(馮小剛)、主人公の父親役としてワン・シュエチー(王学圻)も出てきました。2人とも若いぞ。

しっかし31歳で初めて撮った映画がベルリン、台湾の映画祭で賞(主演男優賞)を獲り、1995年のアメリカTIME誌で年間ベスト1選出されるなんて、やっぱチアンさんすごすぎでっしゃろ。

参考エントリー:
精武風雲 陳真 / (邦題) レジェンド・オブ・フィスト怒りの鉄拳 香港BDにて鑑賞、のちに日本語字幕を試写室で―ドニー・イェン 甄子丹

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2017年ドニーさんの新作情報 – ドニー・イェン甄子丹

ドニーさんの新作は60sから70sに実在した麻薬王。レイ・ロイ主演の名作のリメイクです。そーしーてーあの『アイスマン』続編も。おまけは『葉問4』のティーザーポスター。
 
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タイトルは『追龍』。
プロデューサーはウォン・ジン(王晶)、監督はジェイソン・クワン(關智耀)。共演は、お初でございます、アンディ・ラウ!ぎゃあ~!
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出演はウィルフレッド・ラウ(劉浩龍)、ケント・チャン(鄭則仕)とフィリップ・キョン(姜皓文)、フィリップ・ン(伍允龍)、ユー・カン(喻亢)ほか。

実はこの作品、レイ・ロイ(呂良偉)主演で第11回香港電影金像奨の作品賞を獲った『跛豪』という映画のリメイクです。しかもこれ60年代から70年代にかけて麻薬で黒社会にのし上がった実在のギャング、呉錫豪をモデルにした映画。あら?前回のエントリーでお知らせした『毒。誡』にそっくりですね????

そう、年代といい背景といい、九龍城が大きな舞台になること、ギャングとして成り上がる男の30年近くを描く大河ドラマのノワール作品としても、まんまかぶってます(汗)。

そのうえ、アンディ・ラウ扮する汚職警察幹部の雷洛探長がこれまた実在の人物でして。彼が1991年に演じた『リー・ロック伝 大いなる野望 Part I 炎の青春』『リー・ロック伝 大いなる野望 Part II 香港追想』二部作の主人公でもあり、今回は同じ人物を26年ぶりに再演することになります。

加えてその91年作の監督をつとめたのが前述した『毒。誡』のローレンス・アモンだという因縁つき(笑)。

アクション監督はドニー・イェン、そのサポートにはユン・ブン(元彬)パイセンとイム・ワーさん。ちょっと撮影風景の動画を観たのですが、いつもの綿密に計算されたドニーアクションとはまったく違い、どっちかというと韓国映画っぽい超リアルでくずした泥臭い感じに仕上がりそうな予感。キャラクターもそうですがアクション面でも新たな一面を見せる気満々です。アクションは少なめになるようなことを王晶が喋ってました。その通りなら多分ドラマ中心。

監督のジェイソン・クワンは長年カメラマンとしてパン・ホーチョンの『恋の紫煙』や『恋の紫煙2』、『低俗喜劇』、また『コールド・ウォー 香港警察二つの正義』や『ラスト・シャンハイ』、『全力スマッシュ』などのヒット作を多く手掛けてきました。今作はパン・ホーチョン原作プロデュース『指甲刀人魔』(2016年度版)に続き監督2作目。

にしても、この2本今後何かと色々比較されそうですね。さて、どっちに軍配が上がることやら。

お。そういえば。
何年も前からドニーさんの撮影予定に入ってた『九龍城塞』ですが、先日微博で楽しみな作品としてそのタイトルをあげたファンクラブのコメントに対して「九龍城なら新作『追龍』でしっかり登場するよ!」と返事していたので・・・・・多分流れてしまったと推察します。さっき確認したらIMDbからも消えてましたしね。とほほ。観たかったぜっ。

そして今年はあの『アイスマン』の続編もこっそり(笑)公開されそうです。2014年の前作から3年、同時期に撮影しとうの昔にクランクアップしながら、1が見事コケてしまったがために公開が危惧されておりました。しかし、『ローグ・ワン』と『トリプルX:再起動』の勢いを借りる今しかないというタイミング。闘う相手は倉田保昭先生ですよ。楽しみです。

おまけ:フィルマートに『葉問4』のティーザーポスターも登場。
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そういえば、この動画インタビューでクランクインは来年2018年と言ってました。世界中でお金余ってるみなさん、まだまだ資本お待ちしてます。

ポスターによると、アクション監督は『継承』に続きユエン・ウーピン御大。現場筋の話によるとお年を召され、ここ10年ほどでぐっとウーピンさん丸くなられたとか(昔はあんなに鬼畜だったのに)。多分ドニーさんはウーピン先生の方が付き合い長いし意見を言いやすいんでしょうね。しれっと自分でコレオグラフできちゃうし。

次は絶対ブルース・リーががっつり出てくるでしょうから、本当はサモハンで観たかったなぁ。あ、でもブルース・リーのところだけドニーさんがつければいいのか!なーんだ、じゃいいや!

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2017年は面白そうだぜ!ハード香港バイオレンスが復活?いや熱く復活してほしい!

えーと香港フィルマートがつい先ほど行われまして。これから制作される新作情報がでておりますのと、今年公開されるアクション映画がかなり面白そうなのでご紹介。ある意味マックス・チャン祭り

かなりイケてるマックス・チャンと奥さまエイダの2ショ。この2人とても素敵。
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ドラゴン×マッハ!』の獄長としてウー・ジンとトニー・ジャーと死闘を演じ、間もなく公開される『イップ・マン 継承』では詠春拳の同門としてドニー葉問と戦うマックス・チャン(張晉)。

彼がこの2作で見事ブレイクスルーを果たしたことを証明するかのように、今年怒涛の出演ラッシュ。

最初は、念願の堂々主演作品『狂獸』。やったね!
ソイ・チェン(鄭保瑞)とパコ・ウォン(黃柏高)製作、ジョナサン・リー(李子俊)監督。

共演はショーン・ユー、ジャニス・マン(文詠珊)、ウー・ユエ(吳樾)、ラム・ガートン(林家棟)、倉田保昭ほか。刑事もの。ジョナサン・リー監督は、2003年のイー・トンシン(爾冬陞)監督作『忘れえぬ想い』(2003年)から十数年助監督をつとめてきた人で今回が初監督作。アクション監督はリー・タッチウ(李忠志)。

もう1本は、フルーツ・チャン監督の『九龍不敗』。
出演:マックス・チャン、ルイス・クー、アニー・リウ(劉心悠)そしてなんと元UFC世界ミドル級チャンピオン、アンデウソン・シウバ!
婚約者を誘拐された刑事がシリアルキラーを追跡するという物語、だそうな。舞台は香港とマカオ。
↓アクション監督はこの写真を見る限り、トン・ワイ。
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続いては、昨年のカンヌのマーケットで告知された通り、イップ・マン 継承のスピンオフとして、『張天志』も制作されます。

先ごろフィルマートで発表されたポスターには、なーんとミシェール・ヨー姐さんとトニー・ジャー、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックスで超有名、デビッド・バウティスタの名が!
tinchi

ひぃ~すげ~!監督・アクション監督はユエン・ウーピン先生。クランクインなどはまだ不明ですが鼻血がでそうなほど楽しみ!

そしてこちらは、マックスさんゲスト出演になるローレンス・アモン(劉國昌)監督の『毒。誡』。
出演はラウ・チンワン、ラム・ガートン、ルイス・クー、ン・マンタ、パトリック・タム。
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これは、70年代に実在した慈雲山十三太保というギャング組織を描いた実録映画、『慈雲山十三太保』のリメイク。ギャング達の30年に渡る友情と闘いを綴ったノワールフィルムです。アクション監督は元成家班、イー・ティンフォン(易天雄)。ジョニー・トーの『ドラッグ・ウォー 毒戦』や『ホワイト・バレット』などを出がけた人。

ね。すごいマックス・チャンフィーバーっしょ!イップ・マン継承で日本でもますます人気が高まるでしょうし今後は『パシフィックリム2』にも出演するので、是非とも彼の出演作を日本でたくさん公開して欲しいです。

最後は、一番期待している1本。
ウィルソン・イップ監督、ルイス・クー、トニー・ジャー共演の『貪狼』です。

このタイトルに心当たりのある方は立派なSPL通(笑)。プロデュースはソイ・チェンとパコ・ウォン。そう、SPL2こと『ドラゴン×マッハ!』のソイ・チェンとウィルソン・イップの立場を変えただけ。当然ストリーは繋がってないでしょうが、多分SPL3部作とか姉妹編とか、そういうことではないでしょうか。

まだ詳しい内容は分りませんが、ティーザー予告を観てこれだけでしびれました。しかもアクション監督は私の大のお気に入りサモ・ハンときた。サモ・ハンとトニー・ジャーなんて一体どんなケミストリーになるのやら。これは絶対に好きなやつ。見たい!

にしても、トニー・ジャーも飛ばしてるなぁ。ふふふ。

フィルマートといいつつ、あまりフィルマートの話にならなかった。
詳しくはこちらの記事を。
The 24 hottest projects at this year’s Hong Kong Filmart

さて次回はドニーさんの新作についてですよ。

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ブログ『超級龍熱』特別企画インタビュー そこに出て来たベイ・ローガンとは誰や?

2017年1月、ドニーさんの『イップ・マン 継承』の試写に行った際に、初めてご挨拶した方がいました。私が以前から読んでいるブログ『超級龍熱』を主宰する知野二郎さんです。試写の後「ここで会ったが百年目」とばかりに場所を移し、思い切りドニーさんの話を喋りまくりました。私にとっては生まれて初めて、ドニーさんをよく知るファンとマニアックな話ができた場であり最高に楽しかったのです。

そのご縁から、ブログの人気カテゴリー『THIS IS 甄子丹』の記念すべき100回目の特別企画として『超級龍熱』でロングインタビューをしていただきました。

THIS IS 甄子丹(100) 飯星景子、ドニー・イェンを語る!① “ボストンの虎”編
THIS IS 甄子丹(101)飯星景子、ドニー・イェンを語る!② “最後の本格派”編
THIS IS 甄子丹(102) 飯星景子、ドニー・イェンを語る!③ “いまフォースと共に”編

一応ドニーさんの映画やドラマを全て観ましたが、自分のブログにすら全作品のレビューは載せてない。それが、このインタビューでまさか出演作全部を話すとは思いませんでした(笑)。

あれだけの長時間インタビューのテープ起こしをするだけで、ものすごい労力だったと思います。信じられない。この機会を頂けたことを本当に感謝いたします!

さて、すでにアップされたそのインタビューを読んだのですが、スプリットキックをスピリットキックと言い間違えてたりしてとほほです。それよりなにより、功夫映画のエキスパートとお話したためか、私ったら、いきなりベイ・ローガンを知っている前提で話しとるがな。あかん、あかんで~。ほとんどの方はベイ・ローガンって言われても????なのではないでしょうか。

そこで、補足というかなんというか、取り急ぎベイ・ローガンのことを書かねばと思いたちました。

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↑左:ドニーさん 右:ベイ・ローガン

ベイ・ローガンは1963年、会計士の父と看護婦の母との間にイギリス、スタンフォードに生まれました。幼い頃よりカラテを習い、やがて功夫映画の虜になった彼はそのまま功夫映画オタクへの道をまっしぐら。イギリスの老舗格闘技雑誌「COMBAT MAGAZINE」(1974~)の編集者を経て、自らの雑誌「Impact」を創刊し、1994年には香港へ渡り映画プロデューサーとして活動。98年には『最強 香港アクションシネマ』という著書も出しましたが、噂によるとこの日本語訳がめちゃくちゃヒドイらしい。

その後は、欧米向けの功夫映画のドキュメンタリーを制作したり、香港のメディア・アジア・グループや英皇電影のプロデューサーとして映画製作にも携わり、米ワインスタインカンパニーのアジア担当にもヘッドハンティングされた人物です。

関わった作品はジャッキー・チェンのドキュメンタリー『ジャッキー・チェン:マイ・ストーリー』や『ジャッキー・チェン:マイ・スタント』、『メダリオン』、『ツインズ・エフェクト』『ドラゴン・スクワッド』、『ドラゴン・キングダム』や『シャンハイ』『Crouching Tiger Hidden Dragon: ソード・オブ・デスティニー』など。

最も好きな功夫映画は『ユン・ピョウinドラ息子カンフー』。自らも功夫を学び、現在では功夫教室を経営したり、自身のカンパニーでアジアンアクション映画を製作したりもしています。

また多くの功夫映画のUK配給元として、たとえばHong Kong Legendシリーズの解説コメンタリーを収録したりなど、西側のアジアアクション映画の専門家としてよく知られています。

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ドニーさんとは、1989年『クライム・キーパー 香港捜査官』のUKプロモーションの頃からの長いお付き合い。このプロモの際には、それとは別に「ドニー・イェン:アクションセミナー」も開催したりして、ここに『イップ・マン 葉問』で憎っくきイギリス人ボクサーツイスターとして出演していたダレン・シャラビィが、当時17歳のドニーファンとして参加していたりしました。このセミナーの模様は、当時ビデオとして(ベイが)販売していたようで、ファンがYouTubeにアップしたりしています。動画のタイトルでは1991年となっていますが、正確には1989年。(今は亡きシャラヴィのインタビューで確認済

そんなドニーさんのファンであり友人でもあるベイ・ローガンは、香港に渡ったあとドラマ『精武門』や『幻影拳 ザ・マジック・カンフー』でドニーさんにしばかれる内トラを経たのち、『COOL』では脚本を担当。ドニーさんが監督兼アクション監督を務めた『ツインズ・エフェクト』でもプロデューサーとして名を連ねています。

昔から香港映画には怪しい外人枠というのがあって、極悪非道な列強国西洋人のエキストラや悪役、果ては主人公にやられる対戦相手として、どこから連れて来たのかわからない、いかにも素人臭い西洋人が結構登場しました。彼もその例にもれず、幾度もドニーさんにボコボコにされていたのであります。なので、今でも西洋人が登場すると、ふとベイ・ローガンの姿を捜す自分に驚いたりすることも(笑)。

中国香港合作が増え予算も昔とは比べ物にならなくなった今、映画に登場する西洋人はちゃんとした俳優を使うことが多くなり、さすがのベイ・ローガンもお役御免かと思いきや、最新出演作は、『カンフー・ジャングル』。ドニーさんが誤って殺してしまった外国人ボクサーの役。ここで久々ドニーさんに殴られまくっていたわけです、うらやましいぞ!

South China Morning ベイ・ローガン記事
How a British man broke into Hong Kong’s martial arts film industry

最後になりましたが、ドニー・イェンの出演作すべてを語るという途方もないインタービューの機会をくださった龍熱さんには、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

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トリプルX:再起動その3ネタバレ – ドニー・イェン甄子丹

初日にかちこんだぜ!トリプルX!友達を誘って大勢で観たぜ!再起動!IMAX3Dに4DX3Dも観た!ポップコーンも皆で分けたぜ!ネタバレだぜ!

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「LaLaLandはこのあといつでも観れるから」が誘い文句。「トリプルXは今観ないとIMAXとか4DX3Dとかすぐ終わっちゃうんだぜメーン」が決定打。ほら、観て良かったでしょ(ドヤ顔)。

いつものドニー映画とは違い、誘いやすいというかみんなが想像しやすい映画だったし期待通りの鉄板展開とストーリー、中二心は大満足、さすがはヴィン・ディーゼルさまさま。ありがとう~ヴィィィン!!若干1名ワイスピと間違えて来た奴がいたけどキニシナイ。

この映画、技術的にというよりもノリ的に非常に3Dが合ってねぇ。IMAX3Dが笑っちゃうぐらい楽しかったうえに、さらに4DX3Dとの相性がとてもよかったです。試写を2Dで観た時は少々、カメラアングルとかドニーアクションの撮り方にスッキリしないものを感じる瞬間もあったのですが、それが3Dになると気にならなかったのが不思議。しかも4DXが加わると「細けーことはいいんだよ!」という気分にすらなった(笑)。もしこれを読んでまだ近くでIMAX3Dや4DXをやってたら是非観てください。ノリノリだよ!

かく言う私は過去4D系で気に入ったのは『パシフィック・リム』ぐらいだったので、自分に4DX系は合わないのかと思いこんでおりました。けど今作は大いに気に入りました。ごめんよ4DX。

そういえば、香港で『イップ・マン 継承』の4DXを観た時かなりまいっちゃったのです。ドニーさんの功夫系や格闘系肉弾戦中心のアクションとなると、緻密でレベルの高いコレオグラフやストレスレスなカメラワークが売り。ただでさえ自分の動体視力の限界ギリギリで観ているものだから、座席の動きの適当さにイラっとしてしまったのですよ。合わない背中へのボコボコとかね、むしろ気が散ってスクリーンに集中できず最後にはムカついてしまった。

同じアクション映画でも、今回の再起動のように色々ちょっとゆるめだと、むしろ不思議な相乗効果があるのだとビックリです。おまけにカーアクションやガンアクション、爆破にめっちゃ合うんだなぁ。急下降する機内の無重力状態とかサイコー。どのくらい気に入ったかというと、エンドクレジットでクレジットソング“In my foreign”を思わず口づさんでしまうほどノリノリになりました(笑)。

そしてメンバー全員のキャラが良かったですよね~。特にルビー・ローズ。あのファッションだけでご飯3杯はイケる。ザンダー・ゲイジの仲間としてあなた有能すぎやしませんか。エアリアルを組み合わせた射撃アイディアがイカしとる。

そして ディーピカーさまはほんと麗しい。彼女の壁ドンに対する正確無比なリアクションが素敵。今回一番イメージチェンジを感じたのが彼女。あの女神のような美しい顔が少し歪んで銃を撃つとか震えちゃう。そしてクライマックスのルビーとのバディ感もたまらんかった。彼女最後ヴィンとキスしてたけど、いやいやいや、あなたがキスするべきはルビーでしょ、とスクリーンに突っ込んじゃいました。

ニーナ・ドブレフもギーク女子のお約束かしらん?絶対にメガネかけてないとあかんかったわけですね。メガネドジっ子。ある意味ステレオタイプだけど可愛かったなぁ。

男子は、クリスと ロリー・マッキャンがコンビでトニー・ジャーとマイケル・ビスピンがコンビというカワイイ系男子と野獣系男子という目にも楽しい構図。女子はあくまでもりりしく、そして男子はすべからくカワイイ。うふふ。

そーしーてー、ヴィンは美女美女とよろしくやるのかと思いきや、最終的には我らがドニーさんとうふふあははですよ。

ドニーさんはとうてい世界のキングを狙う男には見えません(笑)。お尋ね者が集うフィリピンの島にいてもどこか場違いなほど1人だけジェントルマンな雰囲気で、カメラがパンしたらヤシの木陰で甄ファミリーが「甄子丹」と書いた応援ボードを振り回してんじゃないの?と思うほど柔和な表情であります。しかも闘ってる時ですら、うっすら笑みを浮かべてる。闘う事が楽しい男、ジャン。ザンダーとのシンパシーが手に取るように伝わってくるわけです。

でもねでもね、この映画の一番いいところは全体の編集だと思うの。わずか108分という尺でおバカアクション映画として申し分のないテンポとキャラづけ。途中ダレるということがない。キャラもそんなに説明してるわけじゃない、能天気な勢いを加速するように、ちょっとしたしぐさ(トニーのあのビリケンヘアとアホの子な表情は超萌えた)とか短い印象的な台詞だけ。これは香港中国には出せない味ですなぁ。感心しました。このセンスは是非ドニーさんにも見習ってほしいところですね。

そして今作で一番笑ったのは11年間ダイヤル9を待ち続けた男という一文。2作目のアイス・キューブにも充分敬意を払った作りがとてもよかった。

島のオーナーの役かな、世界のキングを狙うドニーさんの1万倍もうさんくさかった男を演じたのは、クレジットソングにも参加しているアーティストのニッキー・ジャム。

そのエンドクレジット曲PVがこちら
The Americanos In My Foreign ft. Ty Dolla $ign, Lil Yachty, Nicky Jam & French Montana
んでこの曲は、あの!Chicagoの名曲“Saturday in the Park”をサンプリングしているのであります。おおお。
Saturday in the Park

この続編が作られるかどうか分りませんが、もしドニーさんが再度出演するのなら、できるかどうか知らないけど、自分のアクションシーンだけ香港からカメラマン呼んで撮らせてほしいっす。そうしてでもドニー・イェンに出演して欲しいというアメリカ映画が今後ありますように!

それにしても、ローグ・ワン→トリプルX→イップ・マン継承という今年の流れ。私たちにとってもそうですが、チアルートでドニーさんを知った人にとって文句のつけようがない最高の流れだ!!素晴らしい。2017年はドニーイヤーでっせ。

トリプルX:再起動(2017年・米中合作)- ドニー・イェン 甄子丹
『トリプルX:再起動』その2:ドニーさん小ネタ – ドニー・イェン

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グレートウォール(2017年、米中合作)

新宿TOHOでIMAX3Dの試写を観ました。ややネタバレ。香港や大陸で何本か中国産3D映画を観てきましたが、さすがハリウッド、間違いなく大陸比でピカイチのVFXと3D。これは絶対IMAX3Dで観た方がいい。

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2016年、中国のスクリーン数が米国を抜いて世界トップになったことが報道されました。世界映画市場としても第2位の立場にあり、彼等はどんどん資金を出しハリウッドと合作映画を制作。

昨年はSTXエンターテイメントが8月に中国テンセントと香港PCCWの出資を受けたことを発表。その先駆けとなったのが大連万達グループの米レジェンダリー・ピクチャーズ買収。そのレジェンダリー・ピクチャーズが、中国でハリウッド大作を作りました。主演はマット・デイモン、監督はチャン・イーモウ(張芸謀)。

監督とほとんどのキャストは大陸からですが、脚本カメラ美術衣裳音声などそれぞれの現場トップはハリウッドの映画人で固めております。

物語は、西から爆薬を捜しに来た、顔の識別不能な髭モジャ白人数人が中国大陸で山賊に追われるシーンから始まります。誰が誰だか分らないし、このノリがもっと続くならきついなぁと心配したのもつかの間、謎の怪物に襲われてから展開がぐんぐんスピードアップ。これイケる!と内心大喜び。

そのうえ、あの万里の長城に隠された意味が明らかになり、無数の怪物に応戦する禁軍との戦闘がスペクタクルでね。ここは見どころ。いちいち武器や戦い方が素敵。よもや立体機動装置とか言わないように!おまけに伝令を報せる太鼓はダブルヌンチャクで叩いてるぞ。いや、これはお金払う価値があるかも。

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が、アクションがひと段落した中盤のドラマから少々失速気味。このあたりのタルさが中国映画っぽい。しかも後を継ぐ将軍が、あの体幹の弱そうな細っこいお嬢さんとは。とほほ。

砂漠を超え爆薬を手に入れてヒトヤマ当てようと目論む傭兵ゆえか、人を信じないやさぐれマット・デイモンが、彼等の大義にほだされて(強引な展開)自ら武器を手に共に戦い怪獣退治。ここからまた盛り返す。いいぞ派手にもっとやれ。怪獣なかなか可愛い奴だったし、これは絶対2Dでなく3DIMAXで観ることをお勧め。なんといっても104分というコンパクトさがいかしてる。チャン・イーモウは大作も多いので、結構ランタイムが長いというイメージがあったのですが、実は2時間越えはそれほど多くないという事実に調べてみて驚きました。

↓マットの弓がめっちゃカッコイイ
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残念だったのは、アンディ・ラウが文官だったことと(麗しい甲冑姿が見たかった)、監督チャン・イーモウの存在がまったく透けて見えなかったこと。まぁ監督としては、ここらで一発大作を当てておかないと『妻への家路』みたいな地味な秀作が撮れなくなってしまうので仕方ないのでしょうか。

大陸では11億元超えのヒットとなりましたが、それでも狙った半分以下の興収だったそうです。正直私ももっとぶっちぎるのかと思っていました。なんでやと中国映画サイトを覗いてみると「チャン・イーモウは終わった」という意見やキャスティングをはじめオールスター中国キャストを活かしきれなかったことへの苦情が並んでおりました。えー君ら、ワイスピとかトランスフォーマーとか、パシフィックリムとか大好きじゃんかー、なんでチャン・イーモウで長城を舞台にしたらそんなしょっぱい意見になるんだよ!うーん厳しいな中国人。

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私としてはジン・ティエン(景甜)ちゃんの役をまるっとチャン・ハンユー(張涵予)に統合して、マット・ディモンとの友情を花咲かせてくれれば、絶賛だったのに!実に惜しい。この2人絶対に似合ったはず。

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↑どや。
チャン・ハンユー大好き。彼はチアン・ウェン(姜文)と並ぶ中国セクシーヴォイス俳優のツートップ。その素敵な声だけを聞くなら『孫文の義士団』がお薦め。最後まで顔を見せず声だけで引っ張る孫文を特殊メイクをして演じております。あとはフォン・シャオガン(馮小剛)監督『戦場のレクイエム』とかツイ・ハークの『タイガー・マウンテン 雪原の死闘』もワイルドセクシーでいいぞ~。

そういえば来年2018年公開される『君よ憤怒の河を渉れ』のリメイク『追捕 MANHUNT』(ジョン・ウー監督で日本ロケ撮影)では高倉健さんの役をやっております。実はこの撮影時に監督の広東語通訳としてついたソフィさんこと上川智子さんと昨年ご飯を食べながら、チャン・ハンユーの話などをしたのでした。うふ。「彼、元声優でね、骨董品が趣味なんだって」と彼女に言ったら「そんなネタどこで仕入れてくるの?」と驚いておられました。えへ。

グレートウォールは2017年4月14日、日本全国一斉公開。

グレートウォール公式サイト
日本予告編
アメリカ予告編
中国版キャラ、武器紹介(かなりネタバレ)

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イップ・マン 継承 日本オリジナルポスターと予告 – ドニー・イェン甄子丹

その拳が伝えるのは、愛

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このたび『イップ・マン3』こと『イップ・マン 継承』の日本オリジナル予告とポスターが発表になりました。

その拳が伝えるのは、愛

いいコピーじゃありませんか!!!ご覧になった方なら「それな!」と今頃激しく頷いているに違いありません。

すでに前売り券も発売中。劇場とインターネットでも購入可。先着順で葉師父のポストカード3枚が付きますよ、うふふ、もう買ったもんね~。公開は4月22日より。

日本オリジナル予告はこちらから
日本公式サイト

パンフレットも作るそうです、谷垣健治さん、江戸木純さんなどが執筆されるなか、恥ずかしながら私も寄稿いたします。字数制限はちゃんとあるので、いつもより読みやすいはず(キッパリ)。

思えば、『スペシャルID 特殊身分』『モンキー・マジック 孫悟空誕生』『カンフー・ジャングル』に続いてドニーさんの事をパンフに書かせていただくのは4度目になるわけです。ドニーさん以外でも香港中国合作映画で何本かのパンフに書く機会がありました。有難いことであります。

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ついでに、「昂坪(NGONG PING)360」に乗って葉問體驗館にも行ってみた

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『トリプルX:再起動』その2:ドニーさん小ネタ – ドニー・イェン

すっごく目立たないことだけど、変更された中国役名のことと「最★強」タトゥーの話。

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↑とってもあからさまな大陸ポスター(笑)

さっき大陸サイトを眺めていたら、『トリプルX:再起動』のドニーさんの役名であるXiang(ピンイン:Xiàng)が、当初発表されていた中国語名「翔(xiang②)」から「項(xiang④)」にシレっと変更されておりました。うっしゃあああああああ、よかったあああああああ!!!!!

ええーと、差し替わった今だから言えますが・・・最初発表された中国名の翔という一字は、実は中国大陸のネットスラング(おそらく大陸のみの一部でしか通用しないネットスラング)で、なんと「ウ○コ」という意味があるのでございます(汗)。

脚本を書いたF・スコット・フレイジャーが当然そんなことは知る由もない、単なる偶然だったに違いありません。そして香港人で広東語ネイティブのドニーさんも、そんなスラングなど、よもやご存知なかったことでしょう。

偶然、それを知ってしまったこの事実をどうしたらいいのか、なんとか阻止できないものかと思ってワタクシ、思い切って昨年のトリプルX撮影中にズーズーしくも谷垣健治さんにその旨をご連絡してみたですよ。

すると谷垣さんも絶句して「・・・さすがに、それは言えない」とのご返事。ですよね、正直すまんかった。

悪気はない偶然にせよ、そのまま公開されると、今度は悪気のある大陸人が何を面白おかしく騒ぎ出すか分らないので、内心かなーりヤキモキしておりました。

が、2月10日の大陸公開を控え明日北京プレミアを迎えるにあたり、英名のアルファベットXiangをそのままに、まるで翔という役名などあったかしら?てな具合に中国側で「項」という字に新たに変更していることを映画サイトで本日確認いたしました。よかったよおおおお。ウ○コ回避したぞ!

そしてもうひとつはタトゥーネタ。
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この写真にもあるように、左の腕にタトゥーとして堂々書かれた「最★強」の文字。

正直これをひと目見た時は「うわ、だっさ!」「せめてもっと達筆にしやがれアメリカ人!」と思ったのですが、本当はこれ、監督は「宇宙★最強」としたかったそうです(汗)。が、さすがにドニーさんが「それはやめとこうよ」と提案し最強だけになりました(そ、そっちはええのんか?)。

本作の登場人物はみんなそれぞれタトゥーをしておりますが、すべて『スーサイド・スクワッド』も手掛けたカナダトロントのタトゥー・アーティスト、ロブ・クーツの手によるもの。

そーしーてー、あの最強文字はクーツの発案により実際にドニーさんが直筆で書いたもの(!)をタトゥーにしたそうなんですのよ、奥様。

そう、「もっと達筆にしやがれ」と毒づいたあれはドニーさんの字だったのでございます、アイヤー!

そんな「最★強」ドニーさんの出演する『トリプルX:再起動』は2017年2月24日日本公開。前売りはムビチケで絶賛発売中。

ネタバレなしレビュー/トリプルX:再起動(2017年・米中合作)- ドニー・イェン

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