クライム・キーパー 香港捜査官(1989年・香港)@シネマート六本木

26年前の男達女達の放つ荒削りなパワーに口あんぐり

ITLOD4

またすんごいものを上映です、シネマート。DVDは持っておりますが、これは未公開だったらしいのでスクリーン上映は初。

主役は超お美しいシンシア・カーン。彼女がなんといってもイカす。クララ・ウェイとかアンジェラ・マオ、ミシェール・ヨー、シンシア・ラスロックやシンシア・ラスターこと大島由加里さんとか(なんというシンシア率)、しっかり動ける女性のアクションシーンってやたら盛り上がりますよね、大好き!

事件に巻き込まれる可哀そうな青年にはユエンさんちの弟、サイモン・ユエン・ジュニア。
彼女が成り行きを眺めていたジュニアの喧嘩に参戦する際、敵の振り上げた拳を後ろから掴むしぐさや表情がとにかくカッコいい。いよっ、待ってました!すかさずレンチをヌンチャクにしちゃうシンシアの雄姿にときめきます。

その後のユエン・シュンイー(彼は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー』でのあの人のいい巡査さん)とのバトルではスリムなケミカルウォッシュジーンズを履いたおみ足で繰り出す李三脚(ブルース・リーがやった、キック&身体を返してサイドキック、そしてそこからの回し蹴りという連続キック)にしびれました。というか、これをやれる女性は無条件に愛してる!
かと思うと中盤の女2人のバトルもホット&スリリング。無茶しやがるぜ。

自分はキリリとした美女が好きなので、この映画は彼女を観てるだけで嬉しくなっちゃうんですよね。初めて観た時のあのカーチェイスの衝撃ったら。まるでポリスストーリーの成龍みたいだよ、ブラバー!
あの頃ってどこまでワイヤー使ってるんでしょうね、あっても不思議はないけど、なかったとしたら凄すぎる、いや、あったとしても鬼すぎる。ウーピン先生。

重ねた年齢のお陰か、アメリカで苦労したのか、今や好々爺然として若い監督から「マスターウーピンはあんなすごい人なのにちゃんと監督の意見を聞いてくれるアクション監督!素晴らしいプロフェッショナル!」と絶賛されておりますが(詳しくはこちら)、この頃は間違いなく当時一杯いた鬼畜アクション監督のおひとりでした。

この映画のDVD特典映像インタビューやアクションブック、また色んなインタビューで、ドニーさんはウーピン監督のもとでの苦労を結構喋っていて、シンシアもドニーさんも話以上に相当シゴかれたんだろうなということが偲ばれます。まぁそんなスタートを切った人がアクション監督になったら当然のように出演者をシゴキますわね。

でもって、時代が変わるにつれ、厳しすぎる俺様すぎるとお若い人達からアレコレ言われたりする・・・もはや歩くブラック企業(汗)。まぁ厳しすぎるくらいならいいんですが、このところはすっかり虐待みたいに言われちゃったりしてご本人も相当とまどっているようですが(笑)。難しいもんですなぁ。

最近は少しは言っていいことと悪いことを考えるようになった感のある(それで人並みの多分半分くらい)ドニーさんですけど、本音では「俺の20代ン時はこんなもんじゃなかったぜ!ウダウダ言ってんじゃねぇぇぇ!」と思っていても不思議はないでしょう。

さて、妄想はそれくらいにして。

この作品のアクションで目玉は、シンシア・カーンの驚きのハードアクションと、ドニーさんと幼馴染みとも言うべきボストン時代からの仲間たちとのアクション。

その1人、スティーブン・バーウィックは今回シンシアとのファイトになりましたが、後の2人、ジョン・サルヴィッティとマイケル・ウッズとの闘いは、この先もずーっと私の記憶に残ることでしょう。

ジョンとのバトルでは彼の妙なテンションに目を奪われがちですが、冒頭実はかなりすごい足技を見せていて、ハイキックや回し蹴りがすごく素敵。
対するドニーさんはぐるぐるパンチや、フェイントからの突き蹴りなど、今に通じる原点が1988年の『タイガー刑事』と本作にあると僭越ながら申し上げたいです。
特にマイケル・ウッズとの屋上での攻防は今なお新鮮で、肉弾戦という言葉がこれほど真実味を帯びた戦いはないというべきか、CGやワイヤーゼロの動きには目を瞠るばかり。おまけにマイケルは最初からずっとランニングですもんね、パッドも何もつけてないっすよ!そして多分彼にはダブルもおらず、そのうえひょっとしたら下にウレタンすら敷いてないのじゃないかと思う当時の乱暴な撮影現場には80年代の香港アクション映画に充満していた荒削りなパワーをひしひし感じます。

今年再販された『タイガー・コネクション』(1990年)でもそうでしたが、そんななかでパッとワンカット差しこまれるマイケル・ウッズの「ヤー!」みたいなカメラに向かって飛んでくるポーズと表情がとってもかわいいんですよね♡緊迫したシーンの図らずも一服の清涼剤の役割を果たしてる。このマイケルを見て頬の緩まない人なんているんでしょうか、必見です。

↓そんな男達の25年後の跳躍(2014年撮影)
BOSTONBOYS

予告
In The Line Of Duty 4 IV / Yes, Madam 4 Trailer (HQ)

お、思い出した。YOUTUBEにあがってるドニー・イェンUKアクション教室1989みたいな動画は実はベイ・ローガンがビデオにして販売していたものだったようです。このセミナーに当時17歳の『イップ・マン葉問』のツイスターことダレン・シャラヴィが参加していたんだとか。
uktourvideo

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