suppoko

昔からエアポケットにすっぽり入ったみたいに苦手な言葉があったりします。
つまり、一瞬考えないと混乱してしまう単語。

私の場合、なぜか子供の時から「エスカレーター」と「エレベーター」がそうで、いまだに一瞬考えないとわからなくなってしまうことがある。

昨日、職場でそんな話をしていたら「下にガールをつければ一発解決じゃん!」と言われました。

その手があったか!!!!

その発想はなかったわー、いや、ほんと、マジで感心しました。

すると誰かが「大阪の阪急デパートには、確かいまだにエスカレーターガールがいるよ」と言いだした。
エスカレーターの横に立ち「いらっしゃいませ」とお辞儀するのだそうな。
「えええ、そんなのがまだあるのか」と一同驚愕。

大阪だけに「それはエレベーターやろ!」と突っ込んで欲しいのに、誰も突っ込まないから何十年もずっとそこに立ち続けてるのかもしれません、エスカレーターガール。

さて、その苦手な言葉感覚に似ているというか、違う意味でエアポケットに入ったというか、昨日、久しぶりに「脳の回路が繋がらない」言葉に出会いました。

実は仕事で、宮城県の美里町の名物料理「すっぽこ汁」を取材したのです。
干しシイタケと油揚げで出汁をとったスープに根菜を中心とした野菜と麺を入れ、とろみをつけた郷土料理。
やさしくヘルシーなその味わいが身も心も温める、とても美味しい一品であります。

しっかし不思議な名前だ、すっぽこ汁。
そしてヤバい事に、なぜだかこの「すっぽこ」という名がすんなり覚えられない。
これは誰のせいでもない、完全に自分のせいなのだけど、気を許すとすぐに「しっぽこ」なんて別の音が浮かんでしまう。
・・・なんだかとっても嫌な予感。

「すっぽこって覚えにくいよねぇ」
スタッフにもらしたら最後「そっとこ」だの「しっぺこ」だの「すっぺこ」だの「ぺったこ(もはや原型なし)」だのと、誰かれなく次々と私の耳元で囁いてゆく。

やーめーてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

その悪魔の罠に見事はまりました。
シュート直前には真面目に言ったつもりが「しっとこ汁」になってしまったじゃないの!

これはマジで本番中に間違って言い放つかも知れん。
焦った私はおまじないに自分の指にボールペンでこっそりと「す」とひらながを書きました。こんなことしたの初めてです(笑)。

でも、そう書いてさえおけば、ヤバくなったらその字を見ればなんとかなる。そう思ったわけですね。

で、照明のセッティングも済んで間もなく本番、そんなタイミングで、誰かが私に尋ねた。
「で、なに汁でしたっけ?」
自信満々に私は答えましたよ。

「すっとこ汁ですっ」

・・・スットコかよ!
「す」書いた意味ないじゃん。

昨日は久しぶりに、なかなかスリリングなインタビューになりました。

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