修羅 黒衣の反逆( 繍春刀 修羅戦場:2017年・中国)

前作よりサスペンス度、アクションともにパワーアップ。『ブレイド・マスター』の続編のつもりでいたら、まさかの前日譚だった件。とにかく張震(チャン・チェン)がかっこよすぎる!

猫とたわむれるチャン・チェン。
前作に引き続き女には弱いチャン・チェン。
そんで女に刀を折られちゃうチャン・チェン。
髪振り乱し血塗れのチャン・チェン。

どの瞬間もお美しい。お腹一杯になりました、ありがとうございます。

とはいえ、主人公は錦衣衛ですもんね。所詮は皇帝の犬。どうしたって宮廷ドロドロの陰謀劇になりますわね。
毎度こういうの見るたびに私なんぞこの時代にこの立場なら、映画は10分ともたず、失脚するか殺されてるから。ほんとこんな時代に生きてなくてよかった。

今作ですが、一層良かったと感じたのがアクション。
アクション監督は桑林(リン・サン)が続投。彼はこれで2017年度台湾の金馬賞の最佳動作設計を受賞。

様々な武器あり、一対一、一対多勢あり、女剣士も登場とバリエーションも豊富。

なかでも赤い衣装をまとった鄭掌班の遣う「流星錘 (りゅうせいすい)」という、鎖の先に錘(おもり)のついた暗器との闘いがよかった。こういう多節鞭系の扱いを見るのホントときめいちゃう。
しかも、これ両端に錘のついたタイプの双流星で、一方には剣と小さな玉の二段構え。しかも玉には火を仕込んであって、顔の前で吹いて目とか潰しにくるんですよ。んもう、なんて素敵なの。

どう考えても、こんな扱いの難しい武器を考えるなんておかしいだろと思うんですけど、Wikipediaによると「明代には軍の装備として広まった」とあり、マジ中国人変態(褒めてる)。

この流星錘の遣い手を演じたのは、劉峰超(リュウ・フォンチャオ)という武術大会で何度も優勝経験のあるお人でして。成龍とサモ・ハンが中国の武術学校でスカウトし『拳師~The Next Dragon~』に抜擢したという逸材。そりゃ、そういう人でなきゃ扱えませんよね!足でさ、こうパシッと鎖を押さえて反動で繰り出す攻撃、めちゃくちゃカッコいい。

難点は、今回人間関係や役職が結構ややこしかったか。

最初の事件現場にいたすっごいヤな奴、凌雲鎧。彼は、北鎮撫司百戸で正六品の主人公沈煉より、役職が下の総旗(正七品)。なのにあんなに威張ってたのは魏忠賢の甥だったから。あからさまに、役職を狙って沈煉のアラを探してました。

一方で人数が多い分、曲者キャラもおります。

南鎮撫司百戸の裴綸は登場からいけ好かなさ満点だったけど、物語が進むうちに主人公と共闘するという美味しい役所。いい味出してました。コヤツどっかで見たなぁと考えてたら、そうだ東京・中国映画週間で観た『ルームシェア~時を超えて君と~』の雷佳音(レイ・ジャーイン)だ。あれすごく楽しい映画だったけど、あちらのほうが手放しで無邪気なキャラだったな。
この役はなんとなく、若いころの千秋実とか藤木悠が演じそうなクセのある感じで面白かった。

とはいえ、最終的にはすべてチャン・チェンのために。
まぁ、男前が過ぎるのでファンの方は必見でございます。

そして実は川井憲次祭りでもありました。もう冒頭一発で「あ、川井さんだ!」と思うくらい。すごく川井サウンドで、これがまた血塗れのチャン・チェンの悲劇的シーンに似合いすぎました。大好物。

『修羅:黒衣の反逆』予告

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