ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(Dancer、2016年・英、米、露、ウクライナ)

ロングランありがとう。やっと観ました。

オープニング。Black SabbathIron Man が大音量でかかる。この始まりの選曲だけでバレエ界での彼の存在を象徴しております。

そして舞台に上がる前、彼は心臓の薬と軍用に開発された強壮剤と鎮痛剤を口にする。常々、バレエダンサーこそ瞬発力持久力を併せ持った肉体的にも精神的にも究極のアスリートだと考えている自分でもハッとさせられた一瞬です。あんなことを公演のたびにして命に関わらないのか。他のバレエダンサーも同じなのかと気になって仕方ありませんでした。観賞後に草刈民代さんのインタビューを読んで少しホッとしたほどです。

ドキュメンタリーとしてはかなり甘い作りかもという印象を受けたので、どちらかというとセルゲイのプロモーションビデオととった方がいいのかも。そう、素晴らしく美しいプロモーション映画。私には彼の幼少時代やロイヤルバレエ入団当初の貴重な映像を観られたという満足感が勝りました。舞台で踊る彼には観客と一緒になってスクリーンに拍手をしたくなる衝動を堪えたほど。それだけで、この映画にはお金を払う価値があります。

天才という言葉は、非常に曖昧で、理解不能というカテゴリー分けをするのに都合がいいのであまり好きではありません。幕間、精も根も尽き果てたかのように楽屋で息を整える姿こそダンサーの真実の姿でしょう。

観ながら何度も何度も彼の人生は彼のもの、という思いがこみ上げてきました。

Take Me to Church をスクリーンで観られたことに感謝。どこが製作したのかとクレジットを見たらBBC FILMだったのね。


Sergei Polunin by Jacob Sutton.

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』公式サイト
『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』予告編
「群を抜いている」草刈民代がセルゲイ・ポルーニンを絶賛

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