RE:BORN(2017年、日本)

やっと観て来たよ!言葉なんか出ない。とにかく観てください!としか。

主演TAK∴さん、監督下村勇二さん渾身の一作。それがガンガン伝わってきます。セロレンジコンバット(零距離格闘術)のことはよく知らずに観たのですが、知らなくてもいい。一見しただけであのスピードと動きに説得されるのだから何の問題もありません(たくさんアップされているレクチャー動画を見てリピートするとまた一段と面白いけれど)。TAK∴さんと稲川良貴さんめっちゃくっっっちゃカッコイイ、セクシー!

見どころは、すべてのアクションシーン。かつてここまで銃の弾を避ける動きに説得力を感じた映画があるでしょうか。私はありません。それだけでもう100点満点。その動きだけで満点を叩きだしたのに、それはほーんの序の口にしか過ぎないんすよ・・・。

主人公、敏郎が使う武器が中盤まで生活に身近にあるものというのも、このゼロレンジの凄味を表現しててすごい。香港じゃなにかというと斧が出るけど、日本じゃ鎌だ鎌。ジョン・ウィックは鉛筆でしたが、日本では鉛筆捜すより割り箸捜す方が早い。もし何かあったら絶対に手元にあるもので相手の頸動脈狙って刺すべし!と心から思えたのも、この映画のお陰です、ありがとう。

誰にも気づかれないように歩きながら銃を分解するシークエンスは今まで見たもののなかでぶっちぎりにしびれた。そして電話ボックスの篠田麻里子嬢の使いっぷりがマーヴェラス!いや、ほんとうに。

ここまででも口あんぐりなのに、後半は、ゼロレンジコンバットの凄さが臨界点突破。

あまりの速さに何やってるのか、正直一度ではよくわからない。でも間違いなく誰も見たことのない動きが連続してる事だけは確か。しかも最後手にするブレイカーと命名されたオリジナル・カランビットナイフの造型がエロ美しすぎてもう。

潤沢とは言い難い予算で撮影されたことは観ていれば分ります。アクションシーンに必須と思われてきた動きから感じるエモーションもありません。作品で描かれた零距離格闘術では「生きる=殺す」という本能のみが剥き身で迫って来ました。ここまで思えた映画はちょっと記憶にない。

豪華な共演者も決して無駄にせず見事なシークエンスとして昇華され、音楽は川井憲次氏を起用。しかも音楽に頼りすぎず、肝心なところは音楽を排した作りに矜持がみてとれました。

TAK∴と下村勇二という2人の男の執念とパッションがこういった形で結実し、映画館でそれを観ることが出来たことは心底嬉しいです。ほんとうによかった。まだの人は是非観てください!

この先、2人がゼロレンジコンバットで再びアクション映画に取り組むことが出来るようにと願います。次があるなら、一段とすごい映画になるはず。もう、絶対に次が観たい!

最後に。武田梨奈さんのラストのナレーションがすごくよかった。

下村勇二監督作品「RE:BORN」公式サイト(内容盛りだくさん)
坂口拓・斎藤工・大塚明夫共演!『RE:BORN リボーン』予告編
YouTube/U’DEN FLAME WORKSチャンネル(ゼロレンジコンバットの基本ウェイヴ解説動画など)
TAK∴(坂口拓)×下村勇二監督『RE:BORN リボーン』インタビュー(藤本洋輔氏によるおふたりのロングインタビュー)

RE:BORNで動画検索すると、ザクザク出てくるよ!推奨。上映中のリピート必至。

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