スプリット(2017年・米)

色んなところがスプリットしておりました。ネタバレ感想もスプリットしてるよ。

冒頭さっさと女子3人が誘拐されるスピーディーさにまず好感を持ちました。
あとはマカヴォイさんの演技を口をポカンと開けて見守るのみです。彼の演技はめちゃくちゃ見応えがありました。それとともに誘拐される少女の1人ケイシー役のアニヤ・テイラー=ジョイの不安げでありながら何かを諦観したようなまなざしが素晴らしく良かった。とてもいい女優さんです。

ただ幼児虐待ものが大の苦手なので、最初の狩猟回想シーンから不穏な空気を感じてしまいずっと胸の奥にぞわぞわしたものを抱えて落ち着かないこと、落ち着かないこと。自分にとって今作で一番サスペンスフルだったのは一連のこの回想シーンでした。

マカヴォイは23人の人格を持つと聞いた時点で、ある程度想像できたので覚悟していたけれど、ケイシーの方は心構えが出来ていなかったよ。その要素はものがたりの展開に重要な意味を持つために回避不可能だったのでしょうが、途中彼女がシャツを脱いで胸の谷間がよく見えるTシャツ姿になるのが自分には非常にノイズになりました。

24人目に関しては、映画界でヒーローものがこれほど主流になるならこれもアリじゃん?と妙な爽快感が。あれがよくてこれを白けると言ってしまってはアメコミなんかそもそもどうするんだって話ですわね。

ケイシーのことばかりで恐縮ですが、パトカーで「保護者の叔父さんが来てるわよ」と聞かされたあと、沈黙が続き、婦警を見つめる彼女の眼からは様々な感情が渦巻いていることが伝わってきました。せめて、言葉を発するために息継ぎをした瞬間でカットを変えてくれればよかったのに。

まぁ、あの衣裳を着たケイシーという役を、ご丁寧にあのようなアングルで撮る監督には、それは無理な注文でしょうか。

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