携帯水没

ある日、学生時代の友人との食事に出かけるかと思った直前です。
まずはトイレに行ってからと思いジーンズを脱ごうとした瞬間、後ろで「ポチャン」と、するはずのない音が。

あの瞬間の気持ちをどう表現すればいいのでしょうか。
一気に血の気が引くというのか、貞子が「きっと来る」と思いつつも白い指が見えたときというか、とにかく「ゆるしてぇぇぇぇ」と叫びだしたいような、そんな感じ。

すぐさま拾い出し(自宅のトイレでよかった)電源がまだついていることを確認、とっさに掛けてあるタオルで水気を拭き取りますが、ハッキリ言って頭はパニック状態。
震える指でバッテリーをはずし、それも丁寧に拭き取るとやることがなくなり床に置かれた携帯の周りをグルグル歩き回るしか能がない。

この勢いでドコモショップに行ってもよかったのですが、いや、待て、とりあえず情報収集だとパソコンの電源を入れる私。

正直、こんなにたくさんの人が携帯電話を水没させているとは知りませんでした。
「携帯 水」というワードで検索をかけただけで4千万以上のヒット。
自分だけじゃないという事実が、さっきまでのパニックを不思議に落ち着かせてくれます。

出てくる出てくる、水没した携帯からデータを取り出す会社のPRやら、質問やら体験談やら、水没実験結果をリポートしたのから、今まさに濡らしてしまいパニックになっている人の書き込みなど。
とりあえず、急いで水からあげてバッテリーを取り外して水分を拭く、という初期行動が正しかったことを確認してひと安心。

とにかく焦って拭いた程度で電源を入れるのが一番危険な行為らしい。
内部が乾いてないと水分でショートしてしまいオシャカまっしぐら。
あとはいかに乾かすか、早く乾かしたいかの問題らしく、ドライヤーの冷風を気長にあてる冷蔵庫にいれる天日干しにするジップロックにシリカゲルと一緒にいれる、など方法は様々。

とりあえず、事務所のマネージャーにだけパソコンからメールを送り携帯不可の連絡をしたら、あとは乾くのを待つのみ。

この日、私にとってラッキーだったことはふたつ。まず、自宅での事故だったこと。これが仕事先、ましてロケ先だったりしたらと思うとゾッとします。
もうひとつはその夜の約束の場所が分かりにくかったために事前に地図をプリントアウトしていたこと。友人からのメールだけを頼りにしていたら、その夜私はレストランに辿りつけなかったでしょう。

とにかく冷蔵庫に入れ一日半かけて乾かし、気がかりなのは電源をすぐ落とさずに数秒後にバッテリーをはずしたという点のみ。
それでも最初に電源を入れる時のあのドキドキ感ったら!結果はセーフ。よかった。

あ、でもこれだけ水没させてる人が多いんだものね、全部すでに常識の範囲なら失礼!

 

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